この節の
イギリスの気候 は2つの要因によって基調が定まっている。まず、メキシコ湾流 に由来する暖流の北大西洋海流の影響下にあるため、北緯50度から60度という高緯度にもかかわらず温暖であること、次に中緯度の偏西風の影響を強く受けることである。以上から西岸海洋性気候 (Cfb) が卓越する。大陸性気候 はまったく見られず、気温の年較差は小さい。
メキシコ湾流の影響は冬季に強く現れる。特に西部において気温の低下が抑制され、気温が西岸からの距離に依存するようになる。夏季においては緯度と気温の関連が強くなり、比較的東部が高温になる。水の蒸散量が多い夏季に東部が高温になることから、年間を通じて東部が比較的乾燥し、西部が湿潤となる。
降水量の傾向もメキシコ湾流の影響を受けている。東部においては、降水量は一年を通じて平均しており、かつ、一日当たりの降水量が少ない。冬季、特に風速が観測できない日には霧が発生しやすい。この傾向が強く当てはまる都市としてロンドンが挙げられる。西部においては降水量が2500mmを超えることがある。
首都ロンドンの年平均気温は12.8度、1月の平均気温は6.7度、7月の平均気温は19.5度[38] 、年平均降水量は750.6mmとなっている。
政治
政体 は、イギリスの君主を元首 に戴く立憲君主制 であり、内閣が議会の信任に基づいて存在する議院内閣制 を採用する[39] [40] 。
元首
1952年0 2月0 6日以降のイギリス女王(君主)は、ウィンザー朝 第4代君主・エリザベス2世 である。
法
イギリスの憲法 は一つに成典化されていない不文憲法 であり、制定法 (議会制定法だけでなくマグナ・カルタ のような国王と貴族の契約も含む)や判例法 、歴史的文書及び慣習法 (憲法的習律と呼ばれる)などが憲法を構成している。これらは他の法律と同様に議会で修正可能なため、軟性憲法 であると言える(ただし、伝統的に憲法を構成する法律については簡単に改正されることはない)。憲法を構成する慣習法の一つに「国王は君臨すれども統治せず 」とあり、形式上は国王大権 が残っているものの、女王(国王)の権能は極めて儀礼的である。
このように、世界でも最も早い段階から立憲君主制と法の支配 を採用し、また立法権 優位の議会主義 が発達しており、議院内閣制 (ウェストミンスター・システム )や政党制 (複数政党制 )など、現代の多くの国家が採用している民主主義 の諸制度が発祥した国である。
内政
立法権 は議会 に、行政権 は首相及び内閣 に、司法権 はイギリス最高裁判所 及び以下の下級裁判所 によって行使される。
イギリスの議会は、上院(貴族院 )と下院(庶民院 )の二院制 である。1911年に制定された議会法 (憲法の構成要素の一つ)により、「下院の優越」が定められている。議院内閣制に基づき、行政の長である首相は憲法的習律に従って下院第一党党首(下院議員)を国王が任命、閣僚は議会上下両院の議員から選出される。下院は単純小選挙区制 による直接選挙 (普通選挙 )で選ばれるが、上院は非公選であり任命制である。近年、従来右派 の保守党 と左派 の労働党 により二大政党制 化して来たが、近年では第三勢力の自由民主党 (旧自由党 の継承政党)の勢力も拡大している。
ウェールズ、スコットランド、北アイルランドは各々異なる権限を委譲された 政権を有しており[41] [42] [43] 、1996年に北アイルランド議会 、1999年にはスコットランド議会 とウェールズ議会 が設置され、自治が始まった。スコットランドには主にスコットランド国民党 によるスコットランド独立運動 が存在し、北アイルランドには20世紀から続く北アイルランド問題 も存在する。
2016年0 6月欧州連合からの離脱を問う国民投票 で賛成多数となり、1973年のEEC加盟以来の大陸との一体化が幕を閉じた(ブレグジット )。これを受けてキャメロン首相からメイ首相へ交代した。現任の首相はボリス・ジョンソン 。
この節の
イギリスは19世紀から20世紀前半までの間、世界最高位の大国 であった[44] [45] 。現在も列強 であり続け、経済、文化、軍事、科学、政治で国際的な影響力を有する [46] [47] [48] 。
戦間期 の国際連盟 時代と同様、1946年の第1回国際連合安全保障理事会 以来、同国は同理事会常任理事国 であり、G7 G8 、G20 、NATO 、欧州評議会 、OECD 、WTO の加盟国となっている。そして、アメリカ合衆国と歴史的に「特別な関係 (Special relationship )」を持つ。アメリカ合衆国とヨーロッパ以外にも、1920年代までは日本と日英同盟 を結んでいた友好同盟国であったため、大正 時代の大日本帝国海軍 (現在の海上自衛隊 )はイギリス海軍 の伝統に多大な影響を受けながら発展した。イギリスと密接な同盟国は、連邦国 と他の英語圏 の国家を含む。イギリスの世界的な存在と影響は、各国との相補関係と軍事力を通して拡大されている。それは、世界中で約80の軍事基地の設置と軍の配備を維持していることにも現れている[49] 。2011年の軍事支出は627億ドルと一定水準を保っている。
イギリスの軍隊 は「イギリス軍」[50] または「陛下の軍」[51] として知られている。しかし、公式の場では「アームド・フォーシーズ・オブ・ザ・クラウン」[52] と呼ばれる[53] (クラウンは冠、王冠の意)。全軍の最高司令官はイギリスの君主であるが、それはあくまで名目上に過ぎず、首相が事実上の指揮権を有している。軍の日常的な管理は国防省 に設置されている国防委員会 によって行われている。
イギリスの軍隊は各国の軍隊に比べて広範囲にわたる活動を行い、世界的な戦力投射 能力を有する軍事大国の1つに数えられ、国防省によると軍事費 は世界2位である。2008年現在、軍事費はGDPの2.5%を占めている[54] 。イギリス軍はイギリス本国と海外の領土を防衛しつつ、世界的なイギリスの将来的国益を保護し、国際的な平和維持活動の支援を任ぜられている。
2005年の時点で陸軍 は102,440名、空軍 は49,210名、海軍(海兵隊 を含む)は36,320名の兵員から構成されており、イギリス軍の190,000名が現役軍人として80か国以上の国に展開、配置されている[55] 。
イギリスは核兵器 の保有を認められている5カ国の1つであり、軍事費は世界第5位又は第6位 (英語版 ) である[56] [57] 。核弾頭 搭載のトライデント II 潜水艦発射弾道ミサイル (SLBM) を運用している。イギリス海軍は、トライデント IIを搭載した原子力潜水艦 4隻で核抑止 力の任務に担っている。
イギリス軍の幅広い活動能力にも関わらず、最近の国事的な国防政策でも協同作戦時に最も過酷な任務を引き受けることを想定している[58] 。イギリス軍が単独で戦った最後の戦争はフォークランド紛争 で、全面的な戦闘が丸々3か月続いた。現在はボスニア紛争 、コソボ紛争 、アフガニスタン侵攻 、イラク戦争 など、アメリカ軍やNATO諸国との連合作戦 が慣例となっている。イギリス海軍の軽歩兵部隊であるイギリス海兵隊は、水陸両用作戦 の任務が基本であるが、イギリス政府の外交政策を支援するため、軽歩兵部隊の特性を生かして海外へ即座に展開できる機動力を持つ。
地方行政区分
連合王国の地方行政制度は次の各地方によって異なっている。
このほか、連合王国には含まれないものの、連合王国がその国際関係について責任を負う地域として、海外領土および王室属領 が存在する。
主要都市
イギリスは四つの非独立国であるイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドより構成される。それぞれの国は首都を持ち、ロンドン(イングランド)、エディンバラ(スコットランド)、カーディフ(ウェールズ)、ベルファスト(北アイルランド)がそれである。中でもイングランドの首都であるロンドンは、イギリス連合王国の首都としての機能も置かれている。
イングランドの首都 ロンドンは、ヨーロッパ 第2の規模の都市的地域及びユーロスタット によれば欧州連合 最大の約1,400万人の人口を有する都市圏 であり、重要な世界都市 及び金融センター である[59] [60] 。
ウェールズ、スコットランド、北アイルランドの首都は各々カーディフ、エディンバラ、ベルファストである。
イギリスの主要都市
ロンドン バーミンガム
#
都市名
行政区画
人口
#
都市名
行政区画
人口
リーズ グラスゴー
1
ロンドン
イングランド
8,908,081人
11
コヴェントリー
イングランド
366,785人
2
バーミンガム
イングランド
1,141,374人
12
カーディフ
ウェールズ
362,800人
3
リーズ
イングランド
789,194人
13
ベルファスト
北アイルランド
340,200人
4
グラスゴー
スコットランド
626,410人
14
レスター
イングランド
329,839人
5
シェフィールド
イングランド
582,506人
15
ノッティンガム
イングランド
321,500人
6
マンチェスター
イングランド
547,627人
16
ニューカッスル・アポン・タイン
イングランド
300,196人
7
ブラッドフォード
イングランド
537,173人
17
プリマス
イングランド
263,100人
8
リヴァプール
イングランド
494,814人
18
ウルヴァーハンプトン
イングランド
262,008人
9
エディンバラ
スコットランド
488,050人
19
キングストン・アポン・ハル
イングランド
260,645人
10
ブリストル
イングランド
463,400人
20
ストーク・オン・トレント
イングランド
255,833人
4位以下の都市人口が僅差であり順位が変わりやすい。2006年以降はロンドン、バーミンガム、リーズ、グラスゴー、シェフィールドの順となっている。
経済
IMF によると、2015年のイギリスのGDP は2兆8584億ドルであり、世界5位、欧州ではドイツ に次ぐ2位である[61] 。同年の一人当たりのGDPは4万3902ドルである[61] 。人間開発指数 は世界第14位 で「非常に高い」に分類される。
ロンドンは2016年に発表された「世界の都市総合力ランキング」において、世界1位と評価された
[62]
首都ロンドンは2016年時点でニューヨーク を上回る世界一の金融センターと評価されている[63] 。ロンドンのシティ には、世界屈指の証券取引所 であるロンドン証券取引所 がある。イギリスの外国為替市場 の1日平均取引額はアメリカを上回り、世界最大である[64] 。富裕層人口 も非常に多く、金融資産100万ドル以上を持つ富裕世帯は約41万世帯と推計されており、アメリカ、日本、中国 に次ぐ第4位である[65] 。また、金融資産1億ドル以上を持つ超富裕世帯は1,125世帯と推計されており、アメリカに次ぐ第2位である[65] 。
18世紀 の産業革命以降、近代において世界経済 をリードする工業国 で、造船 や航空機 製造などの重工業 から金融業やエンターテイメント 産業に至るまで、様々な産業が盛んである。歴史的に造船業は特筆に値し、三段膨張機関 が登場してから第一次世界大戦勃発までは世界の船の三分のニを生産した[66] 。
しかしながら、19世紀後半からはアメリカ合衆国、ドイツ帝国の工業化により世界的優位は失われた。イギリスを含む世界金融資本がイギリス製造業への投資より、ドイツ・アメリカおよび植民地への投資を選好したためである。イギリス製造業はしだいにドイツ・フランスやアメリカ合衆国に立ち後れるようになってゆく。20世紀に入るころより国力は衰え始め、二度の世界大戦はイギリス経済に大きな負担を与えた。各地の植民地をほとんど独立させた1960年代後半には経済力はいっそう衰退した。
戦後の経済政策の基調は市場と国営セクター双方を活用する混合経済 体制となり、左派の労働党は「ゆりかごから墓場まで 」と呼ばれる公共福祉の改善に力を入れ、保守党も基本的にこれに近い政策を踏襲、1960年代には世界有数の福祉国家 になった。しかし、オイルショック を契機とした不況になんら実用的な手立てを打たなかったために、継続的な不況に陥り、企業の倒産やストが相次いだ。20世紀初頭から沈滞を続けたイギリス経済は深刻に行き詰まり、「英国病 」とまで呼ばれた。
1979年に登場したサッチャー政権下で国営企業の民営化や各種規制の緩和が進められ、1980年代後半には海外からの直接投資や証券投資が拡大した。この過程で製造業や鉱業 部門の労働者が大量解雇され、深刻な失業問題が発生。基幹産業の一つである自動車 産業の殆どが外国企業の傘下に下ったが、外国からの投資の拡大を、しだいに自国の産業の活性化や雇用の増大に繋げて行き、その後の経済復調のきっかけにして行った(ウィンブルドン現象 )。
その後、1997年に登場したブレア政権における経済政策の成功などにより、経済は復調し、アメリカや他のヨーロッパの国に先駆けて好景気を享受するようになったが、その反面でロンドンを除く地方は経済発展から取り残され、貧富の差 の拡大や不動産価格の上昇などの問題が噴出してきている。
さらに、2008年にはアメリカ合衆国のサブプライムローン 問題の影響をまともに受けて金融不安が増大した上に、資源、食料の高騰の直撃を受け、アリスター・ダーリング 財務大臣 が「過去60年間で恐らく最悪の下降局面に直面している」と非常に悲観的な見通しを明らかにしている[67] 。2012年0 2月時点で失業率は8%を超えるまでに悪化した状態にあったが、その後は回復の兆しを見せている。
鉱業
イギリスの鉱業は産業革命を支えた石炭 が著名である。300年以上にわたる採炭の歴史があり、石炭産業の歴史がどの国よりも長い。2002年時点においても3193万トンを採掘しているものの、ほぼ同量の石炭を輸入している。北海油田 からの原油 採掘量は1億1000万トンに及び、これは世界シェアの3.2%に達する。最も重要なエネルギー資源は天然ガス であり、世界シェアの4.3%(第4位)を占める。有機鉱物以外では、世界第8位となるカリ塩 (KCl) 、同10位となる塩 (NaCl) がある。金属鉱物には恵まれていない。最大の鉛 鉱でも1000トンである。
農業
最も早く工業化された国であり、現在でも高度に工業化されている。農業の重要性は低下し続けており、GDPに占める農業の割合は2%を下回った。しかしながら、世界シェア10位以内に位置する農産物が8品目ある。穀物ではオオムギ (586万トン、世界シェア10位、以下2004年時点)、工芸作物では亜麻 (2万6000トン、5位)、テンサイ (790万トン、9位)、ナタネ (173万トン、5位)、ホップ (2600トン、6位)である。家畜、畜産品では、ヒツジ (3550万頭、7位)、羊毛 (6万5000トン、5位)、牛乳 (1480万トン、9位)が主力。
貿易
イギリスは産業革命成立後、自由貿易によって多大な利益を享受してきた。ただし、21世紀初頭においては貿易の比重は低下している。2004年時点の貿易依存度、すなわち国内総生産に対する輸出入額の割合は、ヨーロッパ諸国内で比較するとイタリア と並んでもっとも低い。すなわち、輸出16.1%、輸入21.3%である。
国際連合 の2003年国際機関の貿易統計(International Trade Statistics Yearbook 2003 )によると、品目別では輸出、輸入とも工業製品が8割弱を占める。輸出では電気機械(15.2%、2003年)、機械類、自動車、医薬品、原油、輸入では電気機械 (16.3%)、自動車、機械類、衣類、医薬品の順になっている。
貿易相手国の地域構成は輸出、輸入ともヨーロッパ最大の工業国ドイツと似ている。輸出入とも対EUの比率が5割強。輸出においてはEUが53.4%(2003年)、次いでアメリカ合衆国15.0%、アジア12.1%、輸入においてはEU52.3%、アジア15.1%、アメリカ合衆国9.9%である。
国別では、主な輸出相手国はアメリカ合衆国(15.0%、2003年)、ドイツ (10.4%)、フランス (9.4%)、オランダ (5.8%)、アイルランド (6.5%)。輸入相手国はドイツ (13.5%)、アメリカ合衆国 (9.9%)、フランス (8.3%)、オランダ (6.4%)、中華人民共和国 (5.1%) である。
不動産
イギリスの不動産は人口の約1%の約25,000人の貴族や大企業などがイングランドの土地の48%を保有しており、未申告は貴族が家族間で秘密裏に管理していた土地と考えられている。
法人企業
18
銀行の経営者・寡頭政治家
17
公的機関
8.5
住宅保有者
5
慈悲団体
2
王室
1,4
イングランド教会
0.5
未申告
17
エネルギー政策
イギリスの原子力発電に対する中華人民共和国の投資と技術協力を積極的に推進することで、エネルギー政策と経済力の強化に取り組んでいる[68] 。2016年には、中国からの投資による原子炉の建造を承認した[69] 。
通貨
スターリング・ポンド (GBP) が使用されている。補助単位はペニー で、1971年より1ポンドは100ペンスである。かつてポンドはUSドル が世界的に決済通貨として使われるようになる以前、イギリス帝国の経済力を背景に国際的な決済通貨として使用された。イギリスの欧州連合加盟に伴い、ヨーロッパ共通通貨であるユーロにイギリスが参加するか否かが焦点となったが、イギリス国内に反対が多く、通貨統合 は見送られた。イングランド銀行が連合王国の中央銀行 であるが、スコットランドと北アイルランドでは地元の商業銀行も独自の紙幣を発行している。イングランド銀行の紙幣にはエリザベス女王が刷られており、連合王国内で共通に通用する。スコットランド紙幣、北アイルランド紙幣ともに連合王国内で通用するが、受け取りを拒否されることもある。
2016年0 6月24日、1993年に加盟した欧州連合(EU)の脱退が、国民投票によって正式に決定した。
企業
この節の
科学技術
国民
イギリスの人口は2015年時点で推計6,471万人であり世界第22位 である。
「イギリス民族」という民族は存在しない。主な民族はイングランドを中心に居住するゲルマン民族 系のイングランド人(アングロ・サクソン人 )、ケルト 系のスコットランド人、アイルランド人、ウェールズ人だが、旧植民地出身のインド系(印僑 )、アフリカ系 、カリブ系、アラブ系 や華僑 なども多く住む多民族国家 である。
イギリスの国籍法では、旧植民地関連の者も含め、自国民を次の六つの区分に分けている。
いずれの身分に属するかによって、国内での様々な取扱いで差異を生ずることがあるほか、パスポートにその区分が明示されるため、海外渡航の際も相手国により取扱いが異なることがある。例えば、日本に入国する場合、「British citizen (本国人)」と「British National (Overseas) (英国籍香港人)」は短期訪問目的なら査証 (ビザ)不要となるが、残りの四つは数日の観光 訪日であってもビザが必要となる。
言語
世界の
英語圏 地域。濃い青色は英語が
公用語 または事実上の公用語になっている地域。薄い青色は英語が公用語であるが主要な言語ではない地域。
事実上の公用語は英語 (イギリス英語 )でありもっとも広く使用されているが、イングランド の主にコーンウォール でコーンウォール語 、ウェールズ の主に北部と中部でウェールズ語 、スコットランド の主にローランド地方 でスコットランド語 、ヘブリディーズ諸島 の一部でスコットランド・ゲール語 、北アイルランド の一部でアルスター・スコットランド語 とアイルランド語 が話されており、それぞれの構成国で公用語になっている。
特に、ウェールズでは1993年にウェールズ語が公用語になり、英語と同等の法的な地位を得た。2001年現在、ウェールズ人口の約20%がウェールズ語を使用し、その割合は僅かではあるが増加傾向にある。公文書や道路標識などはすべてウェールズ語と英語とで併記される。また、16歳までの義務教育においてウェールズ語は必修科目であり、ウェールズ語を主要な教育言語として使用し、英語は第二言語として扱う学校も多く存在する。
宗教
10年に一度行われるイギリス政府の国勢調査によれば、2001年、キリスト教徒 が71.7%、イスラム教徒 が3.0%、ヒンドゥー教 徒が1.0%。
2011年、キリスト教徒59.3%、イスラム教徒4.8%、ヒンドゥー教徒が1.5%[71] 。
キリスト教の内訳は、英国国教会 が62%、カトリック が13%、長老派 が6%、メソジスト が3%程度と推定されている[72] 。
婚姻
婚姻の際には、夫婦同姓・複合姓・夫婦別姓 のいずれも選択可能である。また同性結婚 も可能である[73] 。また、在日英国大使館においても、同性結婚登録を行うことが可能である[74] [75] 。
移住
この節の
イギリスの学校教育は地域や公立・私立の別により異なるが、5歳より小学校教育が開始される。
保健
医療
The Royal Aberdeen Children's Hospital。NHSスコットランドの小児病院
イギリスの医療は各地域それぞれの地方分権 型であり、公的医療とプライベート診療が存在する。公的医療は国民保健サービス (NHS)によりすべてのイギリス人に提供され、医学的必要性が認められる治療は大部分は自己負担なしであり、費用は一般税収を原資としている(公費負担医療 )。NHSにはイギリス国家予算の25.2%が投じられている[76] 。
国全体にかかわる規制は、総合医療評議会 (英語版 ) や看護助産評議会 (英語版 ) や、またロイヤル・カレッジ などの外部機関が行っている。しかし政策や現業の責務は、各地方行政区である4つの女王陛下の政府、北アイルランド政府、スコットランド政府、ウェールズ政府がそれぞれになっている。それぞれの運営するNHSは、各々の政策や優先度を持ち、施政に違いをもたらしている[77] [78] 。
英国はGDPの8.5%を医療に支出しており、これはOECD平均と比べて-0.5%、EU平均と比べて-1%の値であった[79] 。1979年に保健支出が急増したことにより、その値はEU平均に近くなってきている[80] 。WHOは2000年に英国の医療制度を欧州で15位、世界で18位と評している[81] [82] 。
治安
イギリスの治安は比較的良好というイメージがあるが、日本と比べると発生件数・検挙数はかなり高い。犯罪の内容を種類別としても、イングランド及びウェールズにおける凶悪犯・粗暴犯の件数は日本の約29倍、性犯罪は約10倍、窃盗は約3.5倍、強盗は約55倍である。
また、2019年に警察に報告のあったイングランド及びウェールズにおける犯罪の総数は約580万件であり、日本における2019年の刑法犯総数の7.7倍となっている。誘拐事件においては2018年度のイングランド及びウェールズにおける同内容の事件数が5,223件(前年度比15%増)であり、このほか16歳未満の子供に対する同事件数が1,268件(前年度比7%増)であった[83] 。
この節の
メディア
通信
イギリスでは、ヒースロー空港などにある自動販売機でSIMカード が購入できる。プリペイド式 となっており、スーパーなどで、通話・通信料をチャージして使う。
おもな通信業者
ボーダフォン イギリス
EE ドイツ系のT-Mobile とフランス系 (元イギリス)のOrange (en )の合弁で現在はBTグループ 傘下
O2 スペイン・テレフォニカ 傘下
食文化
フィッシュ・アンド・チップス やローストビーフ 、ウナギのゼリー寄せ 、トースト・サンドイッチ などが有名である。
この節の
多くの傑作を後世に残したウィリアム・シェイクスピア は、イギリス・ルネサンス演劇 を代表する空前絶後の詩人、および劇作家と言われる。初期のイギリス文学者としてはジェフリー・オブ・モンマス やジェフリー・チョーサー 、トマス・マロリー が著名。18世紀になるとサミュエル・リチャードソン が登場する。彼の作品には3つの小説の基本条件、すなわち「フィクション性および物語性、人間同士の関係(愛情・結婚など)、個人の性格や心理」といった条件が満たされていたことから、彼は「近代小説の父」と呼ばれている。
19世紀の初めになるとウィリアム・ブレイク 、ウィリアム・ワーズワース らロマン主義 の詩人が活躍した。19世紀には小説分野において革新が見られ、ジェーン・オースティン 、ブロンテ姉妹 、チャールズ・ディケンズ 、トーマス・ハーディ らが活躍した。19世紀末には、耽美主義 のオスカー・ワイルド 、現代の推理小説 の生みの親アーサー・コナン・ドイル が登場。
20世紀に突入すると、「SF の父」ハーバート・ジョージ・ウェルズ 、モダニズム を探求したデーヴィッド・ハーバート・ローレンス 、ヴァージニア・ウルフ 、預言者ジョージ・オーウェル 、「ミステリーの女王」アガサ・クリスティ などが出てくる。そして近年、ハリー・ポッターシリーズ のJ・K・ローリング がかつてのJ・R・R・トールキン のような人気で世界中を湧かせている。
哲学
イギリス経験論
クラシック音楽 における特筆すべきイギリス人作曲家として、「ブリタニア音楽の父」ウィリアム・バード 、ヘンリー・パーセル 、エドワード・エルガー 、アーサー・サリヴァン 、レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ 、ベンジャミン・ブリテン がいる。特に欧州大陸で古典派、ロマン派が隆盛をきわめた18世紀後半から19世紀にかけて有力な作曲家が乏しかった時期もあったが、旺盛な経済力を背景に演奏市場としては隆盛を続け、ロンドンはクラシック音楽の都の一つとして現在残る。ドイツのオーケストラが地方中都市の団体でも四管フル編成を原則としているのに対し、ロンドン5大オーケストラは長年BBC交響楽団 を除き(現在はロンドン交響楽団 も)総員70名台の中規模編成を貫き、大曲演奏に際してはフリー奏者を臨時補充するなどの形であったにも関わらず、それなりの世界的声価を維持してきた。一時はメンバーの共有も見られ、映画音楽の仕事が多いことが批判されることもあるものの、持ち前の合理主義によって、少なくとも英語圏では随一のクラシック演奏都市であり続けている。オペラはロンドンにコヴェントガーデン王立歌劇場 と、イングリッシュ・ナショナルオペラ を擁し、後者は世界手も珍しい英訳上演主義の団体である。
ポピュラー音楽
ポピュラー音楽 (特にロックミュージック)において、イギリスは先鋭文化の発信地として世界的に有名である。1960、70年代になるとロック が誕生し、中でもビートルズ やローリング・ストーンズ といったロックンロール の影響色濃いバンドが、その表現の先駆者として活躍した。やがてキング・クリムゾン やピンク・フロイド などのプログレッシブ・ロック や、クイーン 、クリーム 、レッド・ツェッペリン 、ディープ・パープル 、ブラック・サバス などのR&B やハードロック がロックの更新に貢献。1970年代後半のパンク・ロック の勃興においては、アメリカ・ニューヨークからの文化を取り入れ、ロンドンを中心にセックス・ピストルズ 、ザ・クラッシュ らが国民的なムーブメントを起こす。
パンク・ロック以降はインディー・ロックを中心にニュー・ウェイヴ などといった新たな潮流が生まれ、テクノポップ ・ドラッグミュージック文化の発達と共にニュー・オーダー 、ザ・ストーン・ローゼズ 、グリッド などが、メインストリームではデュラン・デュラン 、デペッシュ・モード らの著名なバンドが生まれた。90年代はブリットポップ やエレクトロニカ がイギリスから世界中に広まり人気を博し、オアシス 、ブラー 、レディオヘッド 、プロディジー 、マッシヴ・アタック などは特に目覚ましい。シューゲイザー 、トリップホップ 、ビッグビート などといった多くの革新的音楽ジャンルも登場した。近年ではエイミー・ワインハウス 、マクフライ 、コールドプレイ 、スパイス・ガールズ らがポップシーンに名を馳せた。
イギリスではロックやポップなどのポピュラー音楽が、国内だけでなく世界へ大きな市場を持つ主要な外貨 獲得興業となっており、トニー・ブレア政権下などではクール・ブリタニアでロックミュージックに対する国策支援などが行われたりなど、その重要度は高い。アメリカ合衆国と共にカルチャーの本山として世界的な影響力を保ち続け、他国のポピュラー音楽産業の潮流への先駆性は、近年もいささかも揺るがない。
映画
この節の
イギリス人はユーモアのセンスが高いと言われている。また、コメディアンの多くは高学歴である。
ローワン・アトキンソン
チャールズ・チャップリン
ピーター・セラーズ
モンティ・パイソン
国花
国花 はそれぞれの地域が持っている。
イングランドはバラ
ウェールズはラッパスイセン (スイセン の1種)。リーキ もより歴史のあるシンボルだが、リーキは花ではない。
北アイルランドはシャムロック
スコットランドは
イギリス国内には、ユネスコ の世界遺産 リストに登録された文化遺産が21件、自然遺産が5件ある。
祝祭日
祝祭日は、イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドの各政府により異なる場合がある。
銀行など多くの企業が休みとなることから、国民の祝祭日をバンク・ホリデー (Bank holiday )(銀行休業日)と呼ぶ。
日付
日本語表記
現地語表記
備考
1月0 1日
元日
New Year's Day
1月0 2日
元日翌日
-
スコットランドのみ
3月17日
聖パトリックの日
St. Patrick's Day
北アイルランドのみ
3月 - 4月
聖金曜日
Good Friday
移動祝日
3月 - 4月
復活祭 月曜日
Easter Monday
移動祝日
5月第1月曜日
五月祭
Early May Bank Holiday
移動祝日
5月最終月曜日
五月祭終り
Spring Bank Holiday
移動祝日
7月12日
ボイン川の戦い 記念日
Battle of the Boyne (Orangemen's Day)
北アイルランドのみ
8月第1月曜日
夏季銀行休業日
Summer Bank Holiday
移動祝日、スコットランドのみ
8月最終月曜日
夏季銀行休業日
Summer Bank Holiday
移動祝日、スコットランドを除く
12月25日
クリスマス
Christmas Day
12月26日
ボクシング・デー
Boxing Day
聖金曜日を除く移動祝日は原則的に月曜日に設定されている。
ボクシング・デー後の2日も銀行休業日であったが2005年を最後に廃止されている。 スポーツ
イギリスはサッカー 、ラグビー 、クリケット 、ゴルフ 、ボクシング など多くの競技が発祥もしくは近代スポーツとして整備された地域であり、国技としても定着している。年間観客動員数は4000万人以上を集めるサッカーが他を大きく凌いでおり、競馬 の600万人、ユニオンラグビーの300万、クリケット200万がそれに続く。
このうち団体球技(サッカー、ラグビー、クリケット)は発祥地域の伝統的な配慮から国際競技団体ではイギリス単体ではなく、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランド(ラグビーに関してはアイルランドにまとめている)の4地域それぞれの加盟を認めているが、サッカーが公式なプログラムとして行われている近代オリンピック では単一国家としての出場が大原則であるため、長年出場していなかった。しかし2012年の開催が内定したロンドン五輪 では4協会が一体となった統一イギリス代表としてエントリーした。またイギリスの首都であるロンドンで夏季オリンピック を行ったのは、1948年以来64年ぶりである。ただし野球 においては早くから英国代表 として、欧州野球選手権 やWBC などに統一ナショナルチームを送り出している。
サッカー
数多くのスポーツを誕生させたイギリスでも取り分け人気なのがサッカーである。イギリスでサッカーは「フットボール 」と呼び、近代的なルールを確立したことから「近代サッカーの母国 」と呼ばれ、それぞれの地域に独自のサッカー協会がある。イギリス国内でそれぞれ独立した形でサッカーリーグを展開しており、中でもイングランドのプレミアリーグ は世界的に人気である。イングランドサッカー協会 (FA) などを含むイギリス国内の地域協会は全て、国際サッカー連盟 (FIFA) よりも早くに発足しており、FIFA加盟国では唯一特例で国内の地域単位での加盟を認められている(以降、FIFAは海外領土など一定の自治が行われている地域協会を認可している)。その為、FIFAや欧州サッカー連盟 (UEFA)が主宰する各種国際大会(FIFAワールドカップ ・UEFA欧州選手権 ・UEFAチャンピオンズリーグ ・UEFAカップ ・FIFA U-20ワールドカップ やUEFA U-21欧州選手権 などの年代別国際大会)には地域協会単位でのクラブチームやナショナルチームを参加させており、さらには7人いるFIFA副会長の一人はこの英本土4協会から選ばれる、サッカーのルールや重要事項に関しては、FIFAと英本土4協会で構成する国際サッカー評議会 が決定するなど特権的な地位が与えられている。また、サッカー選手や監督がプロ競技における傑出した実績によって一代限りの騎士や勲爵士となることがある(デビッド・ベッカム 、スティーヴン・ジェラード やボビー・ロブソン 、アレックス・ファーガソン など)。
また、サッカーはもともとラグビーと同じく中流階級の師弟が通うパブリックスクール で近代競技として成立したが、その後は労働者階級の娯楽として発展していった。ただ、当時のイギリスの継続的な不況からくる労働者階級の人口の割合と、それ以外の階級者も観戦していたということを注意しなければならない。労働者階級がサッカーを好んでいたことは、フーリガン と呼ばれる暴力的なファンの存在にも顕れる。相次ぐフーリガン絡みの事件や事故を重く見た政府は1980年代にフーリガン規制法を制定し、スタジアムの大幅な安全基準の見直しなどを行った。各スタジアムの試合運営スタッフがスタジアムの至る所に監視カメラを設置し、特定のサポーターに対する厳重な監視や入場制限を行っている。そのような取り組みの末、スタジアムではそれまで頻発していたフーリガン絡みの事件や事故の件数が大幅に減少した。
2007-2008シーズンにおけるイングランドサッカー入場者数[84] クリケット
クリケットは全面芝のフィールドでプレイされ、試合中にはティー タイムもある。その優雅な雰囲気から、別名「紳士のスポーツ」といわれる。イギリスでは上流階級 がたしなむスポーツとされており、イートン などの名門校の体育ではクリケットは必修種目とされている。16世紀にイングランド南部で初めてプレーされた。18世紀末までには、イングランドの国民的スポーツへと発展した。大英帝国の拡大によってクリケットは海外でプレーされるようになり、19世紀中頃までには初の国際試合が開催された。イングランドは国際クリケット評議会 (ICC)のフルメンバーである。クリケット・ワールドカップ はFIFAワールドカップ と夏季オリンピック に次いで世界で3番目に視聴者数の多いスポーツイベントであり[85] 、自国開催の2019年 大会ではイングランド代表 が初優勝した[86] 。女子イングランド代表はワールドカップ で4度の優勝経験を誇る。ロンドンにあるローズ・クリケット・グラウンド はクリケットの聖地と呼ばれ、ワールドカップの決勝戦などが催された。国内リーグはカウンティ・チャンピオンシップ があり、イングランド所在の17クラブ及びウェールズ所在の1クラブ、合計18クラブにより編成される。
競馬
近代競馬発祥の地でもある。18世紀ゴルフに次いでスポーツ組織としてジョッキークラブ が組織され、同時期にサラブレッド も成立した。どちらかと言えば平地競走 よりも障害競走 の方が盛んな国であり、"Favourite 100 Horses"(好きな馬100選)ではアークル を初め障害馬が上位を独占した。障害のチェルトナムフェスティバル やグランドナショナルミーティング は15~25万人もの観客動員数がある。特に最大の競走であるG3グランドナショナル の売り上げは700億円近くになり、2007年現在世界で最も馬券を売り上げる競走になっている。平地競走は、イギリスダービー 、王室 開催のロイヤルアスコット開催 が知られ、こちらも14~25万人の観客を集める。ダービーは、この競走を冠した競走が競馬を行っている国には必ずと言っていい程存在しており世界で最も知られた競走といって良いだろう。エリザベス女王も競馬ファンとして知られており、自身何頭も競走馬を所有している。
イギリスでは、日本などと違い競馬など特定の競技だけでなく全てのスポーツがギャンブルの対象となるが、売り上げはやはり競馬とサッカーが多い。競馬は1970年代を頂点に人気を失いつつあったが、後に急速に観客動員数が持ち直す傾向にある。売上高も2兆円を超え、人口当りの売り上げは香港を除けばオーストラリアに次ぐ。しかし、売り上げの多く(2003年で97.1%)が主催者側と関係のないブックメーカー に占められるという構造的な課題がある。なお、イギリス人はどんな小さな植民地にも大抵の場合は競馬場を建設したため、独立後も旧イギリス領は競馬が盛んな国が多い。また、馬術 も盛んであり、馬術のバドミントンは3日間で15万人以上の観客動員数がある。
モータースポーツ
イギリスは、モータースポーツ 発祥の地としても知られる。フォーミュラ1 (F1)では多数のチャンピオンドライバーを生み出している。最近では、2009年世界チャンピオンにジェンソン・バトン 、そして2008、2014、2015、2017、2018、2019、2020年度世界チャンピオンに7度ルイス・ハミルトン が輝き、あと1回世界チャンピオンになれば、ミハエル・シューマッハ のもつ7度の記録を上回ることになる。
過去にはロータス やティレル 、現在もマクラーレン 、ウィリアムズ といった数多くの名門レーシングチームが本拠を置き、車両の設計製造において常に最先端を行く。
イベントにも歴史があり、1926年に初開催されたイギリスグランプリ は最も古いグランプリレースのひとつである。1950年に始まったF1グランプリはイギリスグランプリを第1戦とした。また世界ラリー選手権 の一戦として組み込まれているラリー・グレート・ブリテン(1933年初開催)も同シリーズの中でもっとも古いイベントの一つである。
野球
知名度は低いが、1890年にブリティッシュ・ベースボール・リーグ という野球リーグが誕生している。IBAFワールドカップ の第1回大会 では、アメリカ合衆国との二カ国対抗戦という形ではあったが、5回戦制のこの大会を4勝1敗で勝ち、最初の優勝国となっている。2012年0 9月には、第3回WBC 予選に出場している。
カーリング
あまり知られてはいないが、イギリスはカーリングの強豪国でもある[87] 。
自転車競技
国内での人気はサッカーなどには劣るが、ロードレース やトラックレース では世界でもフランス 、スペイン 、イタリア と肩を並べる強豪国である。ロードレースでは2012年にブラッドリー・ウィギンス がツール・ド・フランス を英国人として初めて制覇し、クリス・フルーム が2013年、2015年-2017年と同大会で総合優勝し、また2017年にはブエルタ・ア・エスパーニャ を、2018年にはジロ・デ・イタリア を制覇し、グランツール と呼ばれる世界三大大会を年を跨いで連続制覇した史上3人目の選手となるなど近年目覚ましい活躍を見せている。トラックレースでもウィギンスやゲラント・トーマス 、エド・クランシー らが世界選手権 やオリンピック で数々のメダルを獲得している。
脚注
[
^ NHK で採用している他、原則として「英国」を用いるメディアでも「イギリス英語 」のような形では使用する。
出典
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関連項目