ICカード間の相互利用関係(クリックで拡大)。

交通系ICカード全国相互利用サービス(こうつうけいアイシーカードぜんこくそうごりようサービス)は、日本乗車カードのうち、非接触型ICカード方式を採用している電子マネー機能付き乗車カード(以下、「交通系ICカード」と記す)のうち以下の11団体が発行する10種類のカードについて、乗車カード機能及び電子マネー機能を(一部例外を除き)相互に利用可能としているサービス。2013年3月23日から開始された。2020年4月1日現在、272事業者[注釈 1]で利用可能である[1]

上記各社が発行する10種類のカードを総称して10カードと呼ぶことがある[2]

概要

上記の10種類の交通系ICカードについて、どのカードを所持していても原則として別のICカードエリアで乗車カードとして利用できるというものである。また、10種のカードが個別に相互利用協定を結んでいるこれら以外のカードのエリアでも利用可能となっている。また、PiTaPa以外の9種類の交通系ICカードについては、電子マネーとしての相互利用も可能となっている(PiTaPaが加わっていない理由は後述)。

10種類の交通系ICカードはICカード相互利用センター[注釈 2]を介して相互利用に伴い発生するデータ処理等を行っている。また、これらとは別に一部の地域限定交通系ICカード(後述)については、10種類の交通系ICカードのいずれかのシステムを経由することで、10種類の交通系ICカードでの利用を可能としている[4]。これにより、47都道府県のうち42都道府県[注釈 3]県庁所在地及び人口20万人以上の115都市のうち81都市では10種類の交通系ICカードを何らかの方法で利用することが可能となっている[4]

共通のシンボルマークが設けられており、「IC」の文字に交通系をイメージさせるパンタグラフと車輪を付けたシンプルなデザインが採用されている[5]

導入の経緯

日本におけるICカード乗車券は2001年にJR東日本がSuicaを導入して以来全国各地に広まっていったが、導入に際してはほとんどの社局がソニーの非接触式ICカード技術「FeliCa」を採用しながら、それぞれが独自のICカード乗車券を導入する状態が続いていた。こうした中、近畿圏で2006年にJR西日本が採用しているICOCAと民鉄が採用しているPiTaPaが乗車カードとしての相互利用を開始したのを皮切りに、首都圏で2007年にPASMOがSuicaとのICカード乗車券及び電子マネー機能の完全互換利用(首都圏ICカード相互利用サービス)を前提として導入[6]、さらには2008年に本州JR3社のICカード乗車券の相互利用が始まる[7][8]など、エリア内あるいはJR同士でICカードの相互利用の動きが進められてきた[9]

2010年12月20日、こうした動きを一歩進める形で、交通系ICカードを発行するJR5社と福岡市交通局、PASMOとPiTaPaの参加事業者の協議会組織(PASMO協議会・スルッとKANSAI協議会)、nimocaの発行元の親会社である西日本鉄道、さらに2011年に交通系ICカード「manaca」を導入予定の名古屋市交通局名古屋鉄道の11社局連名で交通系ICカード10種の相互利用サービスの検討を開始したことを発表[9][10]、翌年5月18日に、2013年春の導入で合意したことを発表した[11]

その後細部の検討を進めた結果、2012年12月18日に2013年3月23日からのサービス開始がアナウンスされ、シンボルマークが制定された[5]

沿革

事業者単位でのサービス開始については、相互サービス対応済カードの新規導入(エリア拡大)事例は除く。

相互利用の拡大(2018年3月まで)。