大井川鐵道株式会社
Ōigawa Railway Co., Ltd.
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Shin-Kanaya sta.,Shimada-city,Japan.jpg
新金谷駅(本社所在地)
種類 株式会社
市場情報 非上場
略称 大鉄、大鐵
本社所在地 日本の旗 日本
428-8503
静岡県島田市金谷東二丁目1112番地の2
新金谷駅[1]
北緯34度49分34.26秒 東経138度8分13.20秒 / 北緯34.8261833度 東経138.1370000度 / 34.8261833; 138.1370000座標: 北緯34度49分34.26秒 東経138度8分13.20秒 / 北緯34.8261833度 東経138.1370000度 / 34.8261833; 138.1370000
設立 1925年大正14年)3月10日
業種 陸運業
法人番号 1080001013422 ウィキデータを編集
事業内容 旅客鉄道事業
代表者 代表取締役社長 鈴木 肇[2]
資本金 1億円
(2018年3月31日現在[3]
売上高 16億7649万3000円
(2018年3月期[3]
営業利益 1億310万円
(2018年3月期[3]
純利益 2億1756万5000円
(2018年3月期[3]
純資産 35億9782万6000円
(2018年3月期[3]
総資産 45億7198万8000円
(2018年3月期[3]
決算期 3月31日
主要株主 エクリプス日高株式会社 100%
(2019年時点)[4][5]
外部リンク http://www.oigawa-railway.co.jp/
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大井川鐵道株式会社(おおいがわてつどう)は、静岡県島田市に本拠を置き、大井川流域を基盤とする鉄道事業を主たる業務とする陸運業や観光[6]を営む企業である。本線井川線の2つの鉄道路線を運営している[2]。略称は大鉄[7]大鐵(だいてつ)。

全国登山鉄道‰会に加盟している[8]

概要

運営する鉄道路線のうち、大井川本線蒸気機関車 (SL) の動態保存、「南アルプスあぷとライン」の愛称がある井川線は日本唯一のアプト式ラック鉄道として知られる。他に2015年平成27年)まで寸又峡線の路線バス事業を手がけていたが、こちらは子会社の大鉄アドバンスに移管されている。

元々は大井川鉄道という会社名であったが、2000年(平成12年)10月1日子会社の大鉄技術サービスを存続会社とする形で合併し、翌2日大井川鐵道商号を改称した。

1976年昭和51年)に日本で初めて蒸気機関車 (SL) の動態保存を始めた鉄道で、現在でもほぼ毎日運転されている。また、蒸気機関車の保存運転を行っている縁から、1977年(昭和52年)12月19日スイスブリエンツ・ロートホルン鉄道と姉妹鉄道提携を結んでいる。1996年(平成8年)8月10日に沿線の金谷町(現・島田市)がブリエンツ村と姉妹都市提携を結んだのも、この縁によるものである。1986年(昭和61年)1月25日には台湾阿里山森林鉄道とも姉妹鉄道提携を結んでいる。

大井川本線で運行されるSL列車SL急行)に旧型客車を使用していることや沿線の風景から、第二次世界大戦戦前戦中に時代設定されているドラマ映画ロケーション撮影でよく使用される(沿線で撮影が行われた作品は「大井川鐵道大井川本線#大井川鉄道沿線でロケが行われた作品」を参照)。

なお、井川線は当初から蒸気機関車が運用されてはいなかったが、イベント列車として千頭駅 - 川根両国駅間に並行していた側線[注 1] で走行したことがある[注 2]

大井川鐵道の鉄道事業収入は、沿線人口の減少などから、2010年代にはその9割をSL列車への乗車を目的とする観光客から得る構造となっている[9]定期券利用は収入ベースで1割以下、乗客数で約2割である[10]。しかし、東日本大震災発生後には団体バスツアー客などが減少し続けていることから2011(平成23)年度から2期連続で最終赤字を計上している[11]。加えて、2013年(平成25年)8月に施行された高速乗合バス走行距離規制強化において沿線自治体のうち島田市北部および川根本町首都圏からの距離にして規制強化後の走行距離制限値を僅かに上回ることになり、首都圏の大部分からの日帰りが不可能となり[12]、これが要因となって同年4 - 12月期の団体ツアー客は前年同期より46%減少し、収益をさらに悪化させていた[13]

このため、大井川鐵道は2014年(平成26年)2月3日に当時の社長伊藤秀生が記者会見を開き、経営合理化の一環としてのダイヤ改正を同年3月26日に実施することを明らかにした[9][13]。この中で、大井川本線では改正前[注 3]において1日14往復設定されている電車を「全線運転8往復と金谷 - 家山間区間運転1往復」に削減、また井川線では改正前[注 3]において全線運転4往復ならびに区間運転3往復(うち1往復は季節運転)設定されているところを「全線運転4往復+区間運転(1本)」に削減する、一方で大井川本線におけるSL急行の運転に関しては改正後も現行通りとする、と発表した[13][注 4]。この記者会見に先立ち伊藤社長は会見当日の午前に島田市役所を訪れ、沿線自治体である島田市と川根本町の両首長に対して存続について[13]や、経営支援策を検討する協議会の設置を要請[9]。これに対し島田市と川根本町は、静岡県などにも参加を呼び掛けて早期に協議会設置にこぎ着ける方針を示した[11]。なお、このダイヤ改正で2014年度に約2300万円のコスト削減を見込むも「劇的な改善効果はない」(伊藤秀生社長談)として、前記の島田市と川根本町に対して補助金拠出や固定資産税減免などを要請する見通しと報じられた[11]

その後、2015年5月になって、地域経済活性化支援機構の支援の下、静岡銀行エクリプス日高[注 5] による再生計画が決定した[16]。これによると、エクリプス日高が名古屋鉄道が所有する株式の譲渡および第三者割当増資により大井川鐵道株式の約90 %を所有し、主要銀行から金融債権放棄を受けた上で再建にあたることになる。

2015年8月31日より名鉄グループを外れ、エクリプス日高の支援下で経営再建をスタートさせた[17][18]2017年(平成29年)6月16日にはエクリプス日高の完全子会社となった[4]

2019年4月、静岡市にツアーセンターを開設し、2020年には1月2日にフジドリームエアラインズなどと協力して富士山静岡空港発着の遊覧飛行と奥大井湖上駅訪問などを組み合わせた「富士山周遊フライトツアー」を開始[6]。同年には中部電力およびJTBの協力を得て通常は非公開の施設(井川ダム内部など)を見学できるツアーを予定[19]するなど、観光利用を重視した経営努力を続けている。企業以外の大鉄沿線振興の協力者としては、NPO法人クロスメディアしまだ(島田市)が「UNMANNED 無人駅の芸術祭/大井川」を毎年3月頃に開催し、芸術家の現地滞在と作品展示による集客を行っている[10][20]。観光客向け事業については「#イベント」の節も参照。

鉄道路線

以下の2路線を経営している。各路線の運行形態などはそれぞれの項目を参照。

大井川本線と井川線とは建築限界が極端に異なり、共通するのは軌間だけである。千頭駅を境に大井川本線と井川線の運行ダイヤは分断されている。この分断は運賃にもみられ、同じ事業者でありながら、大井川本線と井川線相互間を乗車する場合でもそれぞれの運賃額を合算して算出する。乗車券は原則として通し購入可能だが、千頭駅で再購入する場合と同額となる。

乗車券は基本的には硬券で発売され、軟券補充券も用意されている。多種多様な企画乗車券の設定があり、そちらの利用が多い。また、静岡県内および特定の駅(東京駅名古屋駅など)との間には連絡乗車券も発売されており、大井川鉄道で購入した乗車券で大井川鉄道管内からJR管内へ、その逆もJRで購入した乗車券でJR管内から大井川鉄道管内へ乗り継いで行くことが可能である[21]

未成線

大井川鐵道にはかつて以下の鉄道計画が存在したが実現することはなかった。