天皇特例会見(てんのうとくれいかいけん)とは、天皇が特例で外国要人などと会見すること[1][2][3][4][5][6][7][8][9]。ここでは2009年12月15日に行なわれた天皇習近平中国国家副主席中国共産党序列6位・党中央政治局常務委員中央書記処書記[10][11][12])との特例会見を中心に記述する(タイ王国上院議長との特例会見は後述)。

なお、副主席との会見は通例「引見」と呼ばれる宮中公務であり、外国元首王族との「会見」ではない。また、会見・引見は天皇の国事行為ではなく公的行為であるとされる(天皇の公的行為)。

論点

天皇の行う行為については、憲法上の規定がある国事行為やそれ以外の準国事行為ないし公的行為などがあり、国会開会式におけるおことばの朗読などが公的行為に挙げられる。海外要人の接遇は憲法上に規定された国事行為ではなく公的行為に相当する。天皇の公的行為を容認するか制限するかについては憲法学上の議論があり、容認する立場については、「天皇の行為が無限定に広がってゆく恐れがあり、国事行為以外の天皇の行為について内閣の統制の下に置こうとする意図から出ているものであっても、現在では、天皇が独走する危険性よりも、内閣が天皇を政治的に利用する危険性の方が高い」との意見がある[13]。本件「特例会見」においては内閣による政治的利用に該当するかどうか、公的行為の性質についてが主な論点となった。

特例会見発表までの経緯

中国政府は1978年に訪日した鄧小平副首相、1992年に訪日した中国共産党中央委員会総書記江沢民1998年に訪日した国家副主席胡錦濤(第4代党総書記・第6代国家主席)は天皇と会見していたことから、習国家副主席の訪日に際しても同様の会見を求めていた[4][14]。日本の外務省は中国政府に対して早く申請を行うよう促したが、1ヶ月前までに申請する慣例にはならわなかった[4][14]後述)。中国側の報道には「日本の外務省から宮内庁への申請が遅れた」とするものもある[15]。 日程調整は水面下で行われていたが、12月11日に羽毛田宮内庁長官が経緯について記者会見で公にしたことから注目され、同14日に小沢民主党幹事長が同長官の対応を批判したことからメディアで大きく取上げられはじめた。 なお、1ヶ月ルールに抵触する願い出案件に付いては儀典総括官から式部官へ可及的速やかに打電するようにとの通達を宮内庁は平成16年2月3日に行っている[16]