再現された昭和時代の学校給食
2010年6月1日、学校で給食を食べる児童(米国ジョージア州ニュートン郡にて)

給食(きゅうしょく)とは、特定多数人に対して専門の施設(給食センター)を用いて組織的・継続的に食事を提供するもの[1][2][3][4]。また、喫食者側からは「給食」とはその継続的に提供される食事のことを指すことになる[1]

概説

一般には、学校等(小学校中学校幼稚園など)、福祉施設(保育所児童養護施設老人ホームなど)、工場あるいは病院寄宿舎軍隊[5]刑務所などで一定の特定多数人のために食事を供すること、あるいはその食事そのものである。一般の飲食店のように不特定多数に食事を提供するものは「給食」ではない[3]とされる。高齢化社会において高齢者へ給食センターを活用しながら、配達から回収まで「給食」「配給」するという自治体も存在している。

給食は一般に、調理作業の能率化、調理場施設における衛生管理や栄養管理が行われている。その反面、集団給食では献立を自由に選択することが難しくなるといった欠点もあり、嗜好調査などの調査が実施されることがある[6]。また、現在ではカフェテリア方式なども普及している。

給食」という言葉の語源は、古代日本の律令制における高等教育・官人育成を目的とした大学寮の設置に遡る。大学寮の学生は直曹と呼ばれる学舎兼学生寮に住むこととなっており、大学寮から学生に対して給付した食事を給食と称した[7]

日本での給食(食事の提供)としては、歴史的には平城京での宮廷人に対するもの[8]東大寺大仏殿建立の際の人夫への給食[8]鎌倉時代の僧院におけるもの(道元『典座教訓』『赴粥飯法』)[9][8]江戸時代小石川養生所での貧困患者に対して行われたもの[9]などについて記録がある。ただ、組織的に行われた給食は明治時代の紡績工場や軍隊での給食からであるといわれ[9]、1872年(明治5年)に官営富岡製糸場において給食が導入された[4][8]

学校給食、病院給食、事業所給食それぞれの歴史については各節を参照。

給食の分類

対象者による分類

給食は対象者(学校、病院、老人福祉施設、児童福祉施設、社会福祉施設等)によって分類される[10]。学校給食、病院給食、事業所給食など。事業所給食には寄宿舎給食や研修所給食も含まれる[11]

給食回数による分類

給食は1日の給食の回数によって1食制、2食制、3食制などに分けられる(このほかに残業食などもある)[6][11][12]

1食制(1回食)
通常1回の場合には昼食のみであることが多い[12]。多くの学校給食は1食制である。
2食制(2回食)
給食が朝・昼あるいは朝・夕のもの[6]。寄宿舎給食などは一般的に朝・夕の2回食である[11]
3食制(3回食)
給食が朝・昼・夕とあるもの[6][12]。研修所給食などは一般的に3回食である[11]
4食制(4回食)
給食が朝・昼・夕・夜とあるもの
直営方式
対象集団の組織(会社の事業主等)が企業経営の一環として直接、給食業務を運営・管理する方式[13][14][11][12]。企業が小規模の場合には人件費その他のコストが高くなるという欠点がある[6]
準直営方式
給食部門のみを別会社として独立させ、その会社に給食業務を運営・管理させる方式[13][14][15][12]
外部委託方式
事業主が委託した給食業者が給食業務の全部または一部(調理・配膳・食器洗浄)を運営・管理する方式[13][14][11][12]
協同組合方式
定食方式
単一献立方式
一食ずつ一種類の定食のみを献立とする方式[13][16][15][17]
複数献立方式
複数の定食の種類の中から選択できる方式[13][15][17]
カフェテリア方式
主食・主菜・副菜・汁物・デザートから自由に料理を選択できる方式[15][16]。日本では1970年代に導入され始めた方式である[16][17]
フードコート方式
中央のスペースに複数のファーストフード店が出店し共有の座席を設ける方式[16]
ブランドコンセプト方式
外食産業を営む1社が1か所に複数のブランドを出店して運営する方式[16]
弁当方式
セルフ方式
喫食者が配膳及び下膳をすべて行う形態[13]
ハーフセルフ方式
喫食者が配膳のみ行い従業員が下膳する形態[13]
フルサービス方式
従業員が配膳及び下膳のすべてを行う形態[13]

なお、配膳配食の形式については、より具体的には学校給食、病院給食、事業所給食ごとにそれぞれ異なった分類法がある。

給食の管理

栄養の管理

給食対象者個人の栄養状態を把握した上で、給与栄養目標量の設定や予定献立の作成が行われる[18]