1984年、スペースシャトル・チャレンジャー号によるSTS-41-Bミッションで人類初の命綱なしの船外活動を行なったブルース・マッカンドレス飛行士。有人操縦ユニット (MMU) を使用して宇宙遊泳を行なっている。

宇宙飛行士(うちゅうひこうし、: Astronaut、ソ連/ロシアの飛行士はコスモノート: космонавт カスマナーフト kosmonavt、中国の飛行士は宇航員や太空人と呼ぶのが通例)とは、宇宙船による大気圏外の飛行を行なうよう選ばれた人のこと。

宇宙飛行士の定義など

アメリカ軍の宇宙飛行士記章 (Astronaut Badge)

ロシアで宇宙飛行士訓練をした宇宙飛行士をコスモノート、アメリカで訓練をした者をアストロノート、中国で訓練をした者をタイコノートという。そのため、アメリカ人であっても、アストロノートとコスモノートがいる。ちなみに、アメリカ人初のコスモノートは、ソユーズTM-11に搭乗したノーマン・サガード宇宙飛行士である。 日本人初のコスモノートは秋山豊寛、日本人初のアストロノートは毛利衛である。

ロシアやアメリカではそれぞれ、宇宙飛行士の資格を設けているが、宇宙飛行士であるかどうか世界に共通するような厳密な規定や定義はない。今の所(2011年において)は「1度でも宇宙に行った人」が宇宙飛行士であるとしている様であるが、何が宇宙飛行であるかの判断には幅がある。たとえばロシアは衛星ミサイル、衛星爆弾は軌道を一周しなければ宇宙法に抵触しないとの立場を採っているが、有人飛行については弾道飛行も宇宙飛行であるとしている。

日本人に関しての報道では、宇宙開発事業団(東京大学宇宙科学研究所・科学技術庁航空宇宙技術研究所と統合し、現・宇宙航空研究開発機構)所属の飛行士を「宇宙飛行士」と主に指す。またロシアのソユーズロケットに搭乗し日本人初の宇宙飛行を果たしたTBSテレビ記者秋山豊寛、また、その補欠であった菊地涼子の両飛行士は旧ソ連宇宙飛行士資格を取得しているため、現在もソユーズ宇宙船に乗る資格がある。

国際航空連盟(FAI、航空に関する記録を行う団体)ではカーマン・ラインと呼ばれる海抜高度100km以上、アメリカ軍では50海里(50ノーティカルマイル、92.6km)、FAA(アメリカ政府の航空局)では80km以上の高空を宇宙空間と定義する。アメリカ軍では定義以上の高度を飛行した機体の全搭乗員(機長・操縦士に限らず航法士などでもよい、全ての当該機乗組員)に宇宙飛行士記章 (Astronaut Badge) を授与している。

初期の宇宙飛行では、とにかく宇宙に行って無事に帰ってくる事が最優先され、過酷な打ち上げに耐える体力と不測の事態への対処能力が重視された事から、主に軍の戦闘機パイロットから選抜されていた。近年では科学研究が主体になり、科学研究者が訓練を受けて宇宙飛行士になるケースが多い。

スペースシャトルでの下位区分

最近のスペースシャトルなどの運用にあたっては、下記の4つに業務が分かれている。

  • 船長(Commander (CDR)、コマンダー)
  • 操縦手(Pilot (PLT)、パイロット)(船長は操縦手より選出される)
  • 搭乗運用技術者(Mission Specialist (MS)、ミッションスペシャリスト)
  • 搭乗科学技術者(Payload Specialist (PS)、ペイロードスペシャリスト)

昨今、行われるようになった宇宙旅行などで運用に関係のない搭乗者にも呼称が与えられている。