宇部興産株式会社
Ube Industries, Ltd.
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宇部興産東京本社(シーバンスN館)
種類 株式会社
市場情報
東証1部 4208
1949年5月30日上場
福証 4208
1949年6月28日上場
略称 UBE、宇部興
本社所在地 日本の旗 日本
105-8449
東京都港区芝浦1丁目2番1号 シーバンスN館
本店所在地 755-8633
山口県宇部市大字小串1978番地の96
設立 1942年3月10日(創業:1897年(明治30年))
業種 化学
法人番号 2250001002992 ウィキデータを編集
事業内容 化学、建設資材、機械事業等
代表者
資本金 584億3,400万円
(2018年3月期)[広報 1]
発行済株式総数 1億620万107株
(2018年6月28日現在)[広報 1]
売上高
  • 連結:6,955億7,400万円
  • 単独:3,152億4,100万円
(2018年3月期)[広報 1]
営業利益
  • 連結:502億5,000万円
  • 単独:199億8,300万円
(2018年3月期)[広報 1]
経常利益
  • 連結:507億2,800万円
  • 単独:260億4,300万円
(2018年3月期)[広報 1]
純利益
  • 連結:331億3,700万円
  • 単独:168億8,600万円
(2018年3月期)[広報 1]
純資産
  • 連結:3,368億6,100万円
  • 単独:1,787億5,600万円
(2018年3月期)[広報 1]
総資産
  • 連結:7,431億2,900万円
  • 単独:4,915億7,500万円
(2018年3月期)[広報 1]
従業員数
  • 連結:10,799人
  • 単独:3,555人
(2018年3月31日現在)[広報 1]
決算期 毎年3月31日
会計監査人 新日本有限責任監査法人
主要株主 (2018年3月31日現在)[広報 1]
主要子会社 #関連企業群の項目を参照
関係する人物
外部リンク www.ube-ind.co.jp
特記事項:経営指標は 2018年3月期 第112期 有価証券報告書
自己株式、信託口は主要株主から除外。
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宇部興産株式会社(うべこうさん、: Ube Industries, Ltd.)は日本の大手総合化学メーカー。略称はUBE証券業界では宇部興、拠点がある山口県西部では単に興産と略される場合も多い。

概説

ウベ・ケミカルズ・アジア社(サトーン・スクエア)

宇部地区の主要炭鉱であった沖ノ山炭鉱を起源とする複合企業体である。化学製品だけでなく、セメント石炭等も供給している。

社名にある「興産」には、「地域社会に有用な産業を次々に興す」という意味が込められており、宇部共同義会の長老であった紀藤閑之介(第3・6代宇部市長宇部時報創刊者)の案を俵田明が採用したものである[1]。社名のとおり、同社は創業時より各々の事業だけでなく、教育機関港湾ダム上水道の整備等を通して、地域の社会資本整備に大きな役割を果たしてきた。

三和銀行(現・三菱UFJ銀行)をメインバンクとする企業から構成される三水会とその後身社長会である水曜会およびみどり会の主要構成企業[注釈 1]であり[2][広報 3]、かつては日立造船帝人とともに三和御三家と呼ばれていた[注釈 2]。その関係上、宇部市には山口県内唯一[注釈 3]の旧UFJ銀行(現在は三菱UFJ銀行)の支店が存在している[注釈 4]

山口県での生産拠点が宇部地区と伊佐地区(美祢市)に分散している為、両工場を結ぶ全長28kmの企業専用道路(宇部興産専用道路)と宇部港に架かる1kmの橋梁(興産大橋)を所有しており、一企業の建造物としては異例の規模を誇っている。

経営機構と拠点

委員会等設置会社ではないものの、取締役会の内部委員会として指名委員会及び評価・報酬委員会が設置されている。また、執行役員制により、経営の意思決定、監督機関としての取締役会とその意思決定に基づく業務執行機能の分離が図られている。1999年よりカンパニー制を導入している。

組織

  • 経営管理室
  • 総務・人事室
  • 研究開発本部
  • 購買物流本部
  • 化学カンパニー
  • 医薬事業部
  • 建設資材カンパニー
  • 機械カンパニー
  • エネルギー・環境事業部

事業拠点

生産拠点

宇部地区工場群

主な生産拠点とその所在地、主な生産品目を以下に示す。

生産拠点 所在地 主な生産品目
化学生産・技術本部
千葉石油化学工場 千葉県市原市 合成ゴム
堺工場 大阪府堺市 ポリイミド、電池材料等
宇部ケミカル工場 山口県宇部市 ラクタムチェーン製品、ラクタム誘導品、ポリイミド、医薬原体・中間体、電池材料等
宇部藤曲工場 山口県宇部市 アンモニア、炭酸ガス等
建設資材カンパニー 生産技術本部
宇部セメント工場 山口県宇部市 クリンカー、セメント
伊佐セメント工場 山口県美祢市 石灰石、クリンカー
苅田セメント工場 福岡県苅田町 クリンカー、セメント
機械・金属成形カンパニー(連結子会社)
宇部興産機械 山口県宇部市 産業機械、重機
エネルギー・環境事業部
電力ビジネスユニットIPP発電所 山口県宇部市 電力
石炭ビジネスユニット 沖ノ山コールセンター 山口県宇部市 石炭
海外生産拠点(連結子会社)
UBE Chemicals(Asia) タイラヨーン県 ラクタムチェーン製品
Thai Synthetic Rubbers タイ、ラヨーン県 合成ゴム
UBE Corporation Europe, S.A.U. スペインカステリョン県 ラクタムチェーン製品、ラクタム誘導品
海外生産拠点(関連会社)
台橡宇部(南通)化学工業有限公司 中国江蘇省 合成ゴム
LOTTE UBE Synthetic Rubber SDN. BHD. マレーシアジョホール州 合成ゴム

事業概要

同社は、証券コード上では化学工業に分類されているが、実際の事業内容は多岐に渡っている。現在、同社グループでは各事業活動を以下の部門で行っている。

化学カンパニー
同社の化学事業は炭鉱から産出された石炭を低温乾留して硫安を製造したところから始まっている。現在では、ラクタムナイロン樹脂、硫安、アンモニア合成ゴムポリエチレンABS樹脂ポリイミドC1ケミカル、電池材料、セラミックス等を手掛ける。ナイロン6ポリブタジエンゴムでアジアトップクラスのシェアを持つほか[3][4]、アンモニアについても国内最大手である。
医薬事業部
医薬原体・中間体の受託製造及び創薬事業として製薬会社へのライセンスアウトを行う。同社により発見され、上市されている薬剤としては、Azelnidipine英語版Prasugrel英語版Bepotastine英語版がある。
宇部興産のミキサー車
建設資材カンパニー
主にセメントやコンクリート石灰石水酸化マグネシウム建材等を扱う。セメントの販売機能は、三菱マテリアルと共同で設立した宇部三菱セメント(国内シェア2位)に移管されている。同社は伊佐セメント工場に単一キルンとしては世界最大のNSPキルン(年産300万トン)を擁している。また、川下事業として全国に500ヵ所以上の系列生コン工場を持つ。
機械カンパニー
機械事業としては、分社した宇部興産機械射出成型機ダイカストマシン押出機等の産業機械、重機を扱うほか、橋梁鋼橋)の建設等を行う。金属成型事業としては、株式会社宇部スチールが電炉ビレット等を扱う。
電力ビジネスユニットIPP発電所
エネルギー・環境事業部
石炭事業は同社創業当時からの事業であり、化学事業やセメント事業、機械事業の源流となった。かつて同社の山陽無煙鉱業所で採掘された
歴代の宇部興産社長(含・沖ノ山炭鉱頭取・社長)
代数 氏名 在任期間 出身校
沖ノ山炭鉱頭取・社長
初代 渡辺祐策 1897年6月 - 1934年8月 沢瀉塾
第2代 渡辺剛二 1934年8月 - 1942年3月 京都帝國大学医学部
宇部興産社長
第3代 俵田明 1942年3月 - 1958年3月 工手学校(現・工学院大学)
第4代 中安閑一 1958年3月 - 1977年12月 東京高等工業学校(現・東京工業大学)
第5代 水野一夫 1977年12月 - 1983年6月 東京帝國大学法学部
第6代 清水保夫 1983年6月 - 1991年3月 浜松高等工業学校(現・静岡大学工学部
第7代 中東素男 1991年3月 - 1995年7月 海軍兵学校/大阪大学工学部
第8代 長広真臣 1995年7月 - 1999年6月 京都大学法学部
第9代 常見和正 1999年6月 - 2005年6月 京都大学工学部
第10代 田村浩章 2005年6月 - 2010年3月 京都大学工学部
第11代 竹下道夫 2010年4月 - 2015年3月 九州大学工学部
第12代 山本謙 2015年4月 - 2019年3月 京都大学大学院工学課程
第13代 泉原雅人 2019年4月 - 東京大学法学部
渡辺翁記念公園内に建立されている渡辺祐策翁像
宇部本社1号館
左端の建物がかつて東京本社として使用していた旧UBEビル(現JTBビル)

宇部興産の創業年は沖ノ山炭鉱設立の1897年(明治30年)とされているが、沖ノ山炭鉱をはじめとする宇部村の炭鉱群の起源は江戸期の元禄時代の頃よりはじまった製塩用の採炭事業まで遡る。これらの炭鉱群は明治期に入り山口藩石炭局による統制の下で、同藩軍艦用の燃料に供された。西洋からの最新技術が導入されるようになると急速に発展するが、1872年に石炭局が廃止されて以後は石炭局の主任者であった福井忠次郎が合資会社を作り、鉱区権を管理していた。

これを旧宇部領主福原家第24代の福原芳山判事、後に大審院詰)が買い戻し、芳山の死後には宇部共同義会に無償譲渡、管理され、その中から沖ノ山炭鉱が誕生した。このような公益目的による設立の経緯から沖ノ山炭鉱は当初、宇部式匿名組合と言われる独特の組織形態を採用していた[7][8][9][10]。また、1974年の商法改正により多くの国内企業が年2回決算から年1回決算へ移行する中、同社は株主総会の回数が減ることにより地元株主の楽しみを奪うことを避けるために1982年まで年2回決算を続けていた[11]

関連企業群

2017年3月末現在の子会社および関連会社数は155社である[広報 6]。主な企業は以下の通り。

子会社

持分法適用会社

出資会社

過去のグループ企業