JR logo (west).svg 山陽新幹線
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走行中のN700系電車(岡山駅-相生駅間)
走行中のN700系電車(岡山駅-相生駅間)
基本情報
日本の旗 日本
所在地 大阪府兵庫県岡山県広島県山口県福岡県
種類 高速鉄道新幹線
起点 新大阪駅
終点 博多駅
駅数 19駅
開業 1972年3月15日
全通 1975年3月10日
所有者 西日本旅客鉄道(JR西日本)
運営者 西日本旅客鉄道(JR西日本)
車両基地 博多総合車両所
使用車両 500系700系N700系
詳細は、#車両の節を参照
路線諸元
路線距離 553.7 km
営業キロ 644.0 km
軌間 1,435 mm標準軌
線路数 複線
電化方式 交流25,000 V・60 Hz
架空電車線方式
最大勾配 15
最小曲線半径 4,000 m[1]
閉塞方式 車内信号式
保安装置 ATC-NS
最高速度 300 km/h
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山陽新幹線(さんようしんかんせん)は、新大阪駅から博多駅までを結ぶ西日本旅客鉄道(JR西日本)の高速鉄道路線(新幹線)およびその列車である。

東海道新幹線を延長する形で建設され、多くの列車が直通運転を行っていることから、総称して「東海道・山陽新幹線(とうかいどう・さんようしんかんせん)」とも呼ばれる場合もある。また、2011年3月12日から九州新幹線とも直通運転を行っており、総称して「山陽・九州新幹線(さんよう・きゅうしゅうしんかんせん)」という標記や、さらにこれらの3路線を総称して「東海道・山陽・九州新幹線(とうかいどう・さんよう・きゅうしゅうしんかんせん)」という標記もみられる[注 1]

概要

1972年昭和47年)3月15日新大阪駅 - 岡山駅間が開業、1975年(昭和50年)3月10日に岡山駅 - 博多駅間が開業した。この全線開業は、当初の予定よりも3か月遅れとなった[2]。開業以来日本国有鉄道(国鉄)によって運営されていたが、1987年(昭和62年)の国鉄分割民営化に伴い、以後の運営はJR西日本が継承している。ただし車両運用の都合上、この区間にはJR西日本所有車両のほか、東海道新幹線へ乗り入れる列車(一部の列車を除く)を中心に東海旅客鉄道(JR東海)所有の車両でも運行されている。同様に九州新幹線へ乗り入れる列車を中心に九州旅客鉄道(JR九州)所有の車両でも運行されている。

山陽新幹線の範囲は、JR発足時に当時の運輸省に提出された事業基本計画や国土交通省監修の『鉄道要覧』では新大阪駅 - 博多駅間としているが、国鉄時代に制定された「線路名称」上では並行在来線の無名枝線(1982年までは線増)という扱いで、新大阪駅 - 新神戸駅間が東海道本線、新神戸駅 - 小倉駅間が山陽本線、小倉駅 - 博多駅間が鹿児島本線となっている。

国鉄分割民営化で鹿児島本線の在来線区間および山陽本線の下関駅 - 門司駅間はJR九州に移管され、同社は1996年(平成8年)の運賃改定によりJR西日本と違う運賃体系を導入したため、小倉駅 - 博多駅間では運賃が新幹線1140円、在来線1290円(2014年4月1日改定時点)と異なることになった。新下関駅 - 小倉駅間でも同様の差異が生じる。乗車券購入時には予めどちらかの経路指定が必要となり、「新幹線は在来線の線増」という国鉄時代の取扱とは大きく変化した。2011年(平成23年)に九州新幹線と接続し、山陽新幹線との直通運転を開始した。


新大阪新神戸西明石姫路相生岡山新倉敷福山新尾道三原東広島広島新岩国徳山新山口厚狭新下関小倉博多Sanyo Shinkansen map plain.png
画像の詳細

◯は全「のぞみ」の停車駅

路線データ

  • 路線距離(実キロ):553.7 km営業キロは644.0 km)
    • 新岩国駅 - 徳山駅間を通過する場合の運賃・料金計算に使われる岩徳線経由の営業キロでは622.3 km、運賃計算キロでは626.7 km。
    • 距離標は東京駅起点として設置。
  • 軌間:1,435 mm標準軌
  • 駅数:19(起終点駅含む)
    • このうち、山陽新幹線単独駅は4駅(在来線が他社管理となる駅も計上すると6駅)である。また、西日本旅客鉄道公式サイトの「データで見るJR西日本」においては、JR東海管理となる新大阪駅を計上せず、18駅としている[3]
  • 信号場数:1
  • 複線区間:全線
  • 電化区間:全線(交流25,000 V・60 Hz架空電車線方式
  • 運転方式:ATC方式
  • 保安装置:ATC-NS
  • 道床:バラスト軌道スラブ軌道
  • 運転指令所東京新幹線総合指令所
    • 平時では東京にある指令所で指令業務が行われているが、地震等で被災したときのために第二指令所が大阪に設置されている。普段から異常時訓練や東京から最新のダイヤグラムを転送して、緊急時にすぐ対応できる体制をとっている。
  • 列車運行管理システム新幹線運行管理システム(通称 COMTRAC〈コムトラック〉:Computer aided Traffic Control System)
  • 構造種別延長割合:路盤 12%、橋梁 9%、高架橋 28%、トンネル 50%[4]
JR東海と西日本の管理境界となる第2三津屋架道橋

路線自体は新大阪駅付近(JR東海関西支社管轄)を除き、全線が新幹線鉄道事業本部の管轄である。営業上は新大阪駅が境界だが、管理上の境界は、十三筋大阪府道・兵庫県道41号大阪伊丹線)の第二三津屋架道橋を越えたすぐの地点からである。また九州内では、九州新幹線と博多南線が分岐する地点までJR西日本が管理する。 ただし駅の管理・運営については九州内(小倉駅と博多駅)のみ直轄し、本州内は並行在来線を管轄する支社が新幹線単独駅を含めて行う形になっている。JR西日本の駅が新幹線単独となる駅に限り、以下に管轄担当支社を記す。

  • 新神戸駅:近畿統括本部神戸支社(管理駅長配置)
  • 新尾道駅:岡山支社(直轄、尾道駅傘下。地区駅長配置)
  • 東広島駅:広島支社(直轄、西条駅傘下。地区駅長配置)
  • 新岩国駅:広島支社・

    250km/h走行を勘案して建設基準が定められている[5]。具体的には、最小曲線半径が4,000m(東海道新幹線は2,500m[注 2]。以下同様)、最急勾配が15/1000(20/1000)、軌道中心間隔が4,300mm(4,200mm)などである[5]

    そのため、東海道新幹線に比べ線形が良く、高速運転が可能である。六甲トンネルが博多方面に向かって10の上り勾配であることや[6]西明石駅の西側と姫路駅の東側に半径3500mのカーブが存在するため[6]、姫路駅東方約5キロ以西でN700系が最高300km/h運転を実施している[注 3]。他社線へは「のぞみ」の定期列車すべてが東海道新幹線に、「さくら」「みずほ」が九州新幹線に乗り入れている。

    前述のように緩やかな線形を採用したことや、平野部での住宅密集化によって用地取得が困難なこともあり[注 4]、東海道新幹線よりトンネルが多くなっている[7]。トンネル区間が占める割合は50.8%、岡山以西に限定すると実に56.4%にのぼる[8](トンネルがないのは西明石駅 - 姫路駅間のみ)。このため、携帯電話での通信が困難だったが、総務省の「電波遮へい対策事業」に指定されて補助を受けつつ、NTTドコモauソフトバンクモバイルの携帯電話サービスを利用可能にするための工事が2009年から2016年にかけて行われ、全線で使用可能になった。

    • トンネル内通信サービスの拡大時期

    新大阪駅発着列車の大半は同駅20番線で折り返しているが、同駅の東京方に引き上げ線がないことから、同駅折り返しの上り列車は約3km手前(ここがJR東海との境界でもある)から下り線を走行している。

    設計時、東京駅 - 博多駅間で従来のブルートレインに代わる夜行寝台新幹線が計画されており、中間地点にあたる西明石駅 - 相生駅間では0時から6時の保守時間帯の一部を使って、単線運転(上り線使用時は下りを保守、逆も同様)を実施する予定であった。列車は0時を過ぎると110km/hに減速して単線走行、途中駅で行き違いや数時間運転停車を行い、早朝に出発するダイヤが想定されていた(開業後、961形試験車の寝台や、モックアップが作られたことはあったものの、実際に夜行新幹線が運行されることはなかった)。またこの新大阪駅 - 岡山駅間は一部ではあるが、新幹線にスラブ軌道を最初に導入した区間でもある。

    山陽新幹線では、先に開業していた東海道新幹線とは異なり、1972年の開業当時よりJR化直後まで、駅名標は基本的には国鉄の在来線で使用していたものとほぼ同様の仕様であった[注 5]が、1990年代前半以降に全駅がJR西日本の標準仕様のものに取り替えられている。

    駅一覧

    山陽新幹線は1府5県に19の駅が設けられており、平均駅間距離はおおむね30kmである。

    1972年(昭和47年)新大阪駅 - 岡山駅間の6駅をもって開業し、1975年(昭和50年)の博多駅までの延伸開業時に10駅が加わり、16駅体制となった。全線開業当時の最速列車停車駅は、新大阪駅、岡山駅、広島駅、小倉駅、博多駅の5駅であった。

    その後、地元の自治体や有志の要望および費用負担による請願駅として、1988年(昭和63年)に新尾道駅東広島駅が、1999年(平成11年)には厚狭駅が、それぞれ途中駅として追加され19駅体制となった。また、2003年(平成15年)には、小郡駅が「のぞみ」停車を機に新山口駅に改称、また最速列車の全列車停車駅に新神戸駅が追加され、最速列車の停車駅は計6駅と改められた。

    開業当初から有人改札による改札が行われていたが、2005年(平成17年)2月から自動改札機の使用を開始している[30]。詳細は各駅の記事を参照のこと。

    一方、利用が山陽新幹線の駅としては、大きく低迷している駅が存在する。岡山支社管内の新尾道駅、広島支社管内の東広島駅、新岩国駅厚狭駅であり、それら当該駅は営業時間短縮などの収支改善策が検討・実施されている(無人化は長距離旅客が主体であるため困難)。実際、神戸支社管内の相生駅が営業時間の短縮を実施した。

    2015年(平成27年)2月から、2003年(平成15年)まで使用された「旧こだま・旧ひかり」車内チャイムのうち、始発・終着駅で使用されたものを、山陽新幹線の新神戸駅 - 博多駅間各駅のホーム上の接近メロディとして、2016年(平成28年)3月からは、新神戸駅・岡山駅・広島駅・小倉駅・博多駅にて「銀河鉄道999」を発車メロディとして流している[31][32]

    以下の表に山陽新幹線の駅一覧を示す。徳山駅 - 博多駅の6駅の営業キロは運賃・料金計算に用いられる岩徳線経由のものを示す。各列車の停車駅の詳細については「ダイヤパターンと停車駅」を参照。

    山陽新幹線における駅一覧表
    駅名 新大阪からの 東京からの 停車 接続路線 所在地
    営業
    キロ
    実キロ 営業
    キロ
    実キロ
    新大阪駅 0.0 0.0 552.6 515.4 東海旅客鉄道■ 東海道新幹線
    西日本旅客鉄道A 東海道本線JR京都線) (JR-A46)・F おおさか東線(JR-F02)
    大阪市高速電気軌道M 御堂筋線(M13)
    大阪府
    大阪市淀川区
    新神戸駅 36.9 32.6 589.5 548.0 神戸市営地下鉄Subway KobeSeishin.svg 西神・山手線北神線(S02)
    神戸布引ロープウェイ(ハーブ園山麓駅)
    兵庫県 神戸市中央区
    西明石駅 59.7 54.8 612.3 570.2   西日本旅客鉄道:A 山陽本線JR神戸線) (JR-A74) 明石市
    姫路駅 91.7 85.9 644.3 601.3   西日本旅客鉄道:A 山陽本線(JR神戸線) (JR-A85) ・J 播但線K 姫新線
    山陽電気鉄道SY 本線山陽姫路駅: SY 43)
    姫路市
    相生駅 112.4 105.9 665.0 621.3   西日本旅客鉄道:A 山陽本線・A 赤穂線[* 1] 相生市
    岡山駅 180.3 160.9 732.9 676.3 西日本旅客鉄道:S W 山陽本線・N 赤穂線[* 2]V 伯備線[* 3]L 宇野線(宇野みなと線・M 瀬戸大橋線)・T 津山線U 吉備線(桃太郎線)
    岡山電気軌道H 東山本線(1系統)・S 清輝橋線(2系統)[* 4]岡山駅前停留場: H01・S01)
    岡山県 岡山市北区
    新倉敷駅 205.5 186.7 758.1 702.1   西日本旅客鉄道:W 山陽本線 倉敷市
    福山駅 238.6 217.7 791.2 733.1   西日本旅客鉄道:W X 山陽本線・Z 福塩線 広島県 福山市
    新尾道駅 258.7 235.1 811.3 750.5     尾道市
    三原駅 270.2 245.6 822.8 761.0   西日本旅客鉄道:G 山陽本線・Y 呉線 三原市
    東広島駅 309.8 276.5 862.4 791.9     東広島市
    広島駅 341.6 305.8 894.2 821.2 西日本旅客鉄道:G R 山陽本線・Y 呉線[* 5]B 可部線[* 6]P 芸備線
    広島電鉄■M 本線広島駅電停: M1)
    広島市南区
    新岩国駅 383.0 350.0 935.6 865.4   錦川鉄道錦川清流線清流新岩国駅 山口県 岩国市
    徳山駅 430.1 388.1 982.7 903.5   西日本旅客鉄道: 山陽本線・岩徳線[* 7] 周南市
    新山口駅 474.4 429.2 1027.0 944.6   西日本旅客鉄道: 山陽本線・ 山口線 宇部線 山口市
    厚狭駅 509.5 453.3 1062.1 968.7   西日本旅客鉄道: 山陽本線・ 美祢線 山陽小野田市
    新下関駅 536.1 477.1 1088.7 992.5   西日本旅客鉄道: 山陽本線 下関市
    小倉駅 555.1 497.8 1107.7 1013.2 九州旅客鉄道JA 鹿児島本線JF 日豊本線JI 日田彦山線[* 8]
    北九州高速鉄道(北九州モノレール):小倉線
    福岡県 北九州市
    小倉北区
    鞍手信号場 - (520.3) - (1035.7)     鞍手郡鞍手町
    博多駅 622.3 553.7 1174.9 1069.1 九州旅客鉄道:■ 九州新幹線JA JB 鹿児島本線・JC 篠栗線福北ゆたか線[* 9]
    西日本旅客鉄道: 博多南線
    福岡市地下鉄Subway FukuokaKuko.svg 空港線(K11)
    福岡市博多区
    • 停車…全:すべての列車が停車する駅(2003年10月改正以降)
    • 長距離乗車券の特定都区市内
      • :大阪市内、:神戸市内、:広島市内、:北九州市内、:福岡市内
    • 新大阪駅(新幹線)はJR東海の管理委託駅
    1. ^ 赤穂線は運転系統上、全列車が山陽本線経由で姫路駅に乗り入れる。
    2. ^ 赤穂線の正式な終点駅は東岡山駅だが、運転系統上は全列車が山陽本線経由で岡山駅に乗り入れる。
    3. ^ 伯備線の正式な起点駅は倉敷駅だが、運転系統上は全列車が山陽本線経由で岡山駅に乗り入れる。
    4. ^ 清輝橋線の正式な起点駅は柳川停留場だが、運転系統上は全列車が岡山駅前停留場に乗り入れる。
    5. ^ 呉線の正式な終点駅は海田市駅だが、運転系統上は全列車が山陽本線経由で広島駅に乗り入れる。
    6. ^ 可部線の正式な起点は横川駅だが、運転系統上は全列車が山陽本線経由で広島駅に乗り入れる。
    7. ^ 岩徳線の正式な終点駅は櫛ケ浜駅だが、運転系統上は全列車が山陽本線経由で徳山駅に乗り入れる。
    8. ^ 日田彦山線の正式な起点駅は城野駅だが、運転系統上は全列車が日豊本線経由で小倉駅に乗り入れる。
    9. ^ 篠栗線の正式な終点駅は吉塚駅だが、運転系統上(福北ゆたか線)は全列車が鹿児島本線経由で博多駅に乗り入れる。

    各駅の構造

    各駅の構内配線およびホームの形式を表に示す。

    原則すべての列車が停車し、通過列車のない駅では『2面4線』の構内配線が基本となる。すなわち、島式のホームを2面配置し、のりばは上下線にそれぞれ2箇所、計4箇所を設ける構造である。上下線ともそれぞれ2本の列車の同時停車ができ、相互の乗り換えが可能な配線である。

    一方、通過列車のある駅では、本線(通過線)に直接ホームを設けず、本線の外側に待避線を設置した上でホームを設ける構造が基本である。これは、ホームでの利用客と高速で通過する列車の距離を確保し、風圧等による事故を防ぐことを目的としている。この形式の大半はのりばが2箇所の『2面2線+通過線』を採用しているほか、上下線いずれかにもう1線を追加する『2面3線+通過線』も姫路駅新岩国駅新下関駅の3駅にある(このうち姫路駅と新下関駅は将来的に『2面4線+通過線』とすることが可能な構造となっている)。また、新神戸駅は土地の制約条件などにより、本線に直接ホームを設ける『2面2線』構造が採用されており、2003年(平成15年)9月30日まで通過列車が設定されていたため通過列車による事故を防ぐためホーム上に防護柵を設けている。

    以下に構内配線略図を示す。

    各駅の構内配線とホームの形式
    配線分類 2面4線 2面2線+通過線 2面3線+通過線 2面2線
    構内図 Station Track layout-1.png Station Track layout-2.png Station Track layout-3.png Station Track layout-4.png
    該当駅 岡山駅広島駅
    小倉駅
    西明石駅相生駅
    新倉敷駅福山駅
    新尾道駅三原駅
    東広島駅徳山駅
    新山口駅厚狭駅
    姫路駅新岩国駅
    新下関駅
    新神戸駅
    その他の特殊な構内配線とホームの形式
    配線分類 5面8線 3面6線
    構内図 Station Track layout-Shinkansen Shin-Osaka Station 2013.png Station Track layout-Shinkansen Hakata Station 2011.png
    該当駅 新大阪駅 博多駅

    全列車停車駅

    2014年現在、山陽新幹線内すべての定期旅客列車の停車駅の概要を記す。いずれも政令指定都市の駅である。

    このうち新大阪駅・岡山駅・広島駅・小倉駅・博多駅は開業当時からの全列車停車駅である。新神戸駅は当初通過列車が設定されていたが、2003年10月1日のダイヤ改正で全列車停車駅となった。

    新大阪駅
    5面8線に拡張された新大阪駅
    (図の左が新神戸方面、右が京都方面
    直通列車は青線を通る)
    大阪市の北部に位置し、1964年(昭和39年)の東海道新幹線開業時に同線の終点駅として、東海道本線との交差位置に設けられた。1972年(昭和47年)より山陽新幹線の起点駅となり、1987年(昭和62年)の国鉄分割民営化によって東海旅客鉄道(JR東海)との共同使用駅となった。当駅では東海道・山陽両新幹線の列車がそれぞれ折り返すほか、直通列車も運転されることから、5面8線の広い構内を持つ。
    東海道本線(JR京都線)、おおさか東線のほか、Osaka Metro御堂筋線とも接続し、大阪市内中心部や大阪府東部・北部地域と連絡している。一方、在来線長距離列車は、開業時より北陸方面や山陰方面への特急列車が発着しているほか、1989年(平成元年)からは和歌山・南紀方面の特急列車も当駅への乗り入れを実施。さらに、1994年(平成6年)には関西国際空港の開港に合わせ同空港への特急「はるか」が設定されるなど、各方面に対し新幹線との接続が図られている。

    新神戸駅
    新神戸駅の位置関係
    神戸市は北を六甲山、南を大阪湾に挟まれた東西に細長い市街地を形成している。山陽新幹線は市街地を避け、六甲山に六甲トンネルおよび神戸トンネルの二つの長大トンネルによって同市を通過しており、当駅はこの二つのトンネルの狭間に位置する。地勢的な制約から通過線や待避線を設けることができず、上下本線に直接相対式ホームを設置している。また、2003年9月30日以前は当駅を通過する列車が設定されていたため、開業時からホームドアが設置されている。
    このようなことから当駅は在来線から1kmほど離れた新幹線の専用駅となっており、ほかのJR線とは直接の連絡はないが、神戸市営地下鉄と連絡しており、1985年(昭和60年)に開業した神戸市街地へ向かう西神・山手線を介して三ノ宮駅などでJR在来線と連絡する形を取る。神戸市北部へは北神線を介して谷上駅神戸電鉄に連絡し、三田有馬温泉方面へもアクセスしている。一方で、当駅は特定都区市内制度における神戸市内の駅に指定されており、地下鉄線など他社線を介したJR在来線との乗り継ぎが特例で認められている。またJRバス系の徳島淡路島方面への高速バスも当駅発着の便を設けている。

    岡山駅
    岡山駅と広域輸送
    岡山市北区に位置し、1891年(明治24年)に山陽鉄道(のちの山陽本線)の駅として開業。山陽新幹線の乗り入れは1972年(昭和47年)から開始された。山陽本線のほか、吉備線津山線宇野線の起点駅でもあり、近隣の駅から分岐する赤穂線伯備線も含め周辺に一大路線網を形成している。
    広域輸送の拠点としても位置付けられ、宇野線・瀬戸大橋線を介して四国への玄関口として機能している。当初は宇高連絡船を介して高松駅まで結んでいたが、1988年(昭和63年)に瀬戸大橋が開通して以降は、同橋経由で当駅と四国各方面を結ぶ特急・快速列車が運行されている。また、新幹線の開業に合わせ、伯備線を介して米子松江など山陰地方を結ぶ特急列車が運行を開始。いずれも新幹線との接続が図られ、周辺地域のみならず、中国・四国地方の拠点駅として機能している。1972年の岡山暫定開業から1975年(昭和50年)の博多開業までの間は、当駅発着の九州方面への特急・急行列車も設定されていた。

    広島駅
    広島市南区に位置する、中国・四国地方では最も乗客数の多い駅である。1894年(明治27年)、山陽鉄道の延伸時に開業。山陽新幹線は全線開業時の1975年(昭和50年)より乗入れている。芸備線の終点駅であるほか、呉線可部線の列車も山陽本線を介して発着する。また、広島電鉄(市内電車)が4系統乗り入れ、周辺に路線を延ばしている。南口には広電バス広島バス広島交通などの市内・郊外バスが発着する、広島市内では広島バスセンターと双璧をなすバスターミナルが整備されており、2018年現在も再開発が続く。新幹線口からはJRバスを中心に山陰方面(松江・出雲・浜田・米子・益田)や高松方面等の高速バスが発着していて、岡山駅同様にやや小規模ながら中四国への広域輸送の拠点として機能している。

    小倉駅
    小倉駅と博多駅の位置関係
    北九州市小倉北区に位置する同市の代表駅であるとともに、山陽新幹線における九州の玄関口と位置付けられる。北九州市は小倉市をはじめとする5市合併により1963年(昭和38年)に誕生したもので、駅名も改称されることなく地域の名称がそのまま使われている。
    1891年(明治24年)に九州鉄道の駅として開業。のちに国有化され、1975年(昭和50年)より山陽新幹線の乗り入れを開始。1987年(昭和62年)の国鉄分割民営化にあたっては、隣の博多駅とともに「新幹線はJR西日本、在来線は九州旅客鉄道(JR九州)」に管轄が分けられた。九州における二つの主要幹線鹿児島本線日豊本線の節点であり、新幹線と大分方面へ向かう日豊本線の特急列車との乗換駅として機能している。また、駅前からは北九州高速鉄道小倉線(北九州モノレール)が路線を延ばしている。

    博多駅
    拡張された3面6線の博多駅
    (図の左が小倉方面、右が博多南・新鳥栖方面)
    福岡市の代表駅。小倉駅と同様、駅名に都市名を冠せず地域の名称を用いている。1889年(明治22年)に九州鉄道の駅として開業し、1907年(明治40年)に国有化。1975年(昭和50年)に山陽新幹線の終点駅となり、鹿児島熊本長崎佐世保大分といった九州各都市を結ぶ在来線特急列車が発着し、これらの列車と新幹線との接続駅となった[注 6]。また福岡市営地下鉄も接続し、当駅東方にある福岡空港や九州随一の繁華街天神、さらには筑肥線を経由して唐津方面にアクセスできる。筑豊地方方面の福北ゆたか線も発着する。また、博多総合車両所まで回送用の線路が延びており、これを利用して在来線である博多南線として博多南駅までの区間列車も運行されている。

    山陽新幹線では開業当時より国鉄末期までは、駅名標は同線専用の独自様式のものが使用されていた。この様式は当時の在来線の駅名標と類似しているものの、平仮名表記を一切省略していた。つまり、東海道新幹線の開業当時の駅名標(こちらは自駅の漢字+ローマ字表記のみであったが、この駅名標についても1970年代中頃に国鉄標準の駅名標に交換された)に前駅と次駅の駅名を同じく漢字+ローマ字表記で追加しただけのものであった。

    しかし、この独自仕様の駅名標はその後の東北・上越新幹線以降の新幹線では採用されず、山陽新幹線でも国鉄末期より順次在来線および在来線の仕様とほぼ同じ仕様の駅名標を採用した東北・上越新幹線以降のものと同じ駅名標、つまり国鉄標準のものに交換され、漢字+ローマ字表記仕様の駅名標は分割民営化と相前後して消滅。取り換えられた国鉄標準の駅名標も、1990年代前半以降に全駅がJR西日本共通の仕様のもの(新大阪駅のみJR東海仕様)に再び取り替えられてごく短期間で廃止されたため、現在はいずれも現存していない。

    車両