本来の表記は「Is̎」です。この記事に付けられた題名は技術的な制限または記事名の制約により不正確なものとなっています。
I"s
ジャンル 恋愛少年漫画
漫画
作者 桂正和
出版社 集英社
掲載誌 週刊少年ジャンプ
レーベル ジャンプ・コミックス(JC)
ヤングジャンプ・コミックス(YJC)
発表号 1997年19号 - 2000年24号
巻数 全15巻(JC)
全12巻(YJC 完全版)
話数 全143話
小説
著者 富田祐弘
イラスト 桂正和
出版社 集英社
レーベル ジャンプ ジェイ ブックス
発売日 1998年
巻数 全1巻
ボックスセット: I"s BOX
OVA:フロム I"s アイズ
-もうひとつの夏の物語
原作 桂正和
監督 杜野幼青
シリーズ構成 影山楙倫
脚本 影山楙倫
キャラクターデザイン りんしん
音楽 Torsten Rasch
アニメーション制作 ぴえろ
製作 h.m.pデジキューブ
発表期間 2002年12月9日 - 2004年3月25日
話数 2話 + メイキング
OVA:I"s Pure
原作 桂正和
監督 神戸守
シリーズ構成 大石哲也
脚本 大石哲也
キャラクターデザイン りんしん
音楽 小西香葉、近藤由紀夫
アニメーション制作 ぴえろ
製作 リバプール
発表期間 2005年11月1日 - 2006年6月23日
話数 6話 + プロモーション
ゲーム:I"s Pure
ゲームジャンル 恋愛アドベンチャー
対応機種 PlayStation 2
発売元 タカラトミー
キャラクターデザイン りんしん
メディア DVD-ROM
プレイ人数 1人
発売日 2006年11月9日
レイティング CEROC(15才以上対象)
エンディング数 6
テレビドラマ:I"s
原作 桂正和
監督 豊島圭介
安里麻里
制作 スカパー
放送局 BSスカパー!
スカパー!オンデマンド
発表期間 2018年12月21日 - 2019年4月26日
話数 13
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画ライトノベルアニメ
美少女ゲーム系テレビドラマ
ポータル 漫画文学アニメコンピュータゲームドラマ

I"s』(アイズ)は、桂正和の日本の漫画およびこれを原作としたメディアミックス作品。

概要

週刊少年ジャンプ』(WJ、集英社)誌上において1997年19号から2000年24号まで連載されていた。単行本はジャンプ・コミックスより全15巻。完全版ヤングジャンプ・コミックスより全12巻。累計発行部数は1000万部以上[1]

デビュー以来『WJ』編集部から恋愛漫画の執筆を要請されていた桂が初めて編集部の意向を汲み[2]、自身の嗜好であるSF的な要素を排して執筆した作品であるため[3]、桂正和らしからぬ作品と言える。『WJ』で発表した作品の中では単行本全15巻と最長の連載作品である(『電影少女』も全15巻だが、13巻の「あい編」と2巻の「恋編」に分かれる)。

同じ恋愛作品であっても、登場人物全員の気持ちを綿密に書き出し[4]、全員を上から見下ろす様な視点で描かれた『電影少女』とは異なり、「エム」において用いられた一人称表現を使い、主人公である一貴1人の視点のみで物語が描かれている[5]。このため、一貴以外の心理描写や一貴が見ていない状況は原則として描かれておらず(例外有り)[5]、一貴以外の気持ちについては想像はできても、相手がその言葉を口にするまでは決して知る事は出来ない。読者はあくまで一貴としてロールプレイング的にこの作品を読み進める事となる。

2005年より刊行された完全版では新たに表紙イラストが描き下ろされた他、新たに彩色がなされたページが存在する。小説化・2度のOVA化・テレビゲーム化と様々な形でメディアミックスが行われており、1999年にはボックスセット『I"s BOX』が販売されている。

2017年10月、BSスカパー!スカパー!オンデマンドにて実写ドラマ化が決定されたことが明らかになった。俳優の岡山天音を主演に迎え、全13話のオリジナル連続ドラマ『I”s』として2018年12月より放送・配信を開始している[6]

あらすじ

高校2年

私立湾田高校に通う高校2年生瀬戸一貴は同じクラスの葦月伊織に1年生の頃から恋心を抱いていた。そんな彼に葦月と二人で「新入生ようこそパーティ」の実行委員をやるという幸運が訪れる。徐々に葦月と打ち解けてきた頃、突然に彼を想う幼馴染み秋葉いつきが現れる。「葦月への想い」と「いつきの想い」の間で一貴は揺れ動く事となった。

高校3年

高校生最後の夏休み。一貴は寺谷の親戚の経営する旅館へと合宿に行き、そこで傷心旅行中の磯崎泉と出会い、ひょんな事からひと夏の恋人として一日を共にする事となった。二度と会う事のないひと夏の思い出のはずであったが、何と泉は湾田高の生徒(1年生)であり、学校近くで再会する事となる。泉の猛烈なアタックにひるむ事がありながらも、伊織への想いを持ち続けた一貴はついにクリスマス・イヴに告白を果たし、晴れて伊織と付き合う事となった。

しかし、年が明けて伊織が芸能事務所に所属した為に2人が付き合っている事は秘密にしなければならなくなる。

高校卒業後

大学受験に失敗した一貴は、安アパートでの一人暮らしを始め、隣に住む伊織に似た大学生麻生藍子と親しくなる。会えない恋人を持つ二人は互いに惹かれはじめるが、やはり一貴の気持ちは伊織にあった。

そんなある日、すっかりアイドルとなった伊織を付け狙う怪しげで危険なインターネットサイトの存在を偶然知った一貴は、そこに聞き覚えのある言葉が書かれている事に悪い予感を覚え、再び彼女を守る決心をする。

越苗に護身術を習い事務所の前で張り込みをするが、熱狂的なファンにM・Kと間違えて暴行を受ける、そこへカミノギイサイから電話がかかる。寺谷や越苗の言葉を受け、イサイに立ち向かう決心をする。しかし、「彼女の為に別れてくれ、君が彼女の才能の目覚めを邪魔しているんだ」というカミノギイサイの言葉で、ついに一貴は伊織に別れの言葉を口にする。自分の気持ちに嘘を付いてしまった事に自身でも深く傷つく一貴。12月24日(クリスマス・イヴ)の公開放送の日、友人たちに励まされ伊織に会いに行き、そこでM・Kに暴行を受けながらも撃退する。しかし、頭を強く打った衝撃で一貴は倒れ病院に運ばれる。寺谷たちは一貴を助けようと伊織に病院へ来てもらおうと試みるが古川の抵抗で失敗する。しかし、伊織からの電話で一貴は意識を取り戻した。

一貴の退院後寺谷の家で祝福される(コミックス)そこで、伊織に自分の気持ちを伝えることに成功し、二人は再び結ばれることになった。

登場人物

I"s

瀬戸 一貴(せと いちたか)
演 - 岡山天音
本作の主人公1980年10月3日生まれ(天秤座)。血液型はA型[要出典]
湾田高等学校の2年生。ごく普通の少年であり、自身のことを「平凡で、将来の夢がない人間」と称している。思いやりのある性格だが、優柔不断が玉に瑕。
入学時、同じクラスになった葦月伊織に一目惚れし、それ以来、彼女のことを想い続けている。しかし、恋愛に対しては奥手であり臆病な面がある。これは小学生の頃、片思いをしていた同級生の少女・美代子に気持ちを悟られてしまい、人知れず傷ついてしまったことが大きい。密かに思いを寄せている時の幸せな状態を失った…とトラウマになってしまい「永遠に片想いのままの方がいい」と感じている。以来、好きな女の子に対して素直な言動を示すことが出来ず、緊張するほどに思っていることと逆の行動を取ってしまう傾向がある。
葦月 伊織(よしづき いおり)
演 - 白石聖
本作のヒロイン1981年3月21日生まれ。身長162センチメートル。3サイズはB87(E)/W57/H88。血液型はA型[要出典]
一貴の同級生。湾田高校演劇部(劇団「わんだこ」)に所属。将来は役者になることを志しており、部活動に熱心に打ち込んでいる。雑誌のグラビアに取り上げられたり、学校内にファンクラブも出来るほどの容姿端麗であるが、それゆえに暴漢に狙われることも多い。性格は明るい方だが、普段は大人しく控え目である。
物語初期の時点で一貴に好意を持っていたが、彼の「逆走」もあり、自分は嫌われていると思っていた(付き合い始めた後には笑い話になった)。 高校卒業後は、芸能事務所の劇団に所属し、舞台だけでなくCM出演などもする。
秋葉 いつき(あきば いつき)
演 - 柴田杏花
一貴の1歳下の幼馴染。4年前にアメリカへ渡っていたが最近帰国したばかりの帰国子女。アメリカで造形に親しんだこともあり、造形家志望。幼なじみ以上恋人未満という微妙な関係の一貴に淡い恋心を抱く。性格はボーイッシュで天真爛漫。
連載前の予告ページでは「いさき」という名前が仮につけられていた。連載開始時に「いつき」に変更された。
原作でのみ、カラオケではPUFFYの曲が得意な設定であり「これが私の生きる道」を歌っている。
磯崎 泉(いそざき いずみ)
演 - 萩原みのり
一貴の高校の2年後輩。1982年8月25日生まれ。血液型はB型[要出典]。一貴・伊織以外で唯一生年月日が判明している。
物語中盤、一貴と海辺で出会う。伊織似の容姿であり、いつき似の性格をしている。付き合っていた男と別れてまで一途に一貴を想い、一貴のためならどんな事でもする。葦月とは反対に積極的な性格で、自分から抱きついたり、キスしたりと大胆な言動を仕掛けて一貴を誘惑する。
麻生 藍子(あそう あいこ)
演 - 加藤小夏
一貴より1歳年上の住人。一貴がアパートで一人暮らしを始めた際、隣の部屋に住んでいた。星座は双子座。非常に天然だが、純粋な性格。顔にホクロがあるほかは伊織にそっくりであるが、髪の分け方が伊織とは異なっている。
寺谷 靖雅(てらたに やすまさ)
演 - 伊島空
恋愛論を助言する、一貴の親友。女性に目がなく、ナンパやデートにかけては無数の戦略を持っているらしい。得意の戦略を一貴に授け、葦月との関係を見守る良き相談相手。しかし、彼自身はその軽薄な性格もあってか、彼女ゲットには失敗の連続であり、いつきを狙ったこともあったがあえなく撃沈した。エロが絡んだ時には一貴は「エロ大王」・「どぶねずみ色の心」などと思うことも多い。
親戚が熱海伊豆で宿泊施設を経営しているので一貴たちは旅行の時の宿には不自由しなかった[7]
越苗 純(こしなえ じゅん)
演 - 小越勇輝
一貴のクラスメート。女性のような顔立ちで大人しい性格。祖父に習った武術の使い手であるが、その優しい性格ゆえに普段はその事を隠している(一貴曰く「存在感ゼロの男」)。一貴のクラスの担任である男性教諭を慕っている同性愛者である。
最初の頃は一貴の勘違いと思い込みによりあまり仲がいいとは言えなかったが、誤解が解けた後は寺谷とは違う一面で一貴のよき相談相手となる。
森崎 祐加(もりさき ゆうか)
演 - 須藤叶希
一貴のクラスメートで伊織の親友。性格は平凡で、どこにでもいそうな普通の子。
寺谷に片想いするも振られてしまうが、単行本最終回ではお互いまんざらでもないような描写が見られる。
ナミ
演 - 春花
伊織の親友。男勝りで気の強い、まさに姉御肌と言える性格。
一貴のクラスメートの中では恋愛経験が多い人物で、芸能人となった伊織に対し劣等感を抱く一貴の姿勢にダメ出しをした。
川崎 美代子(かわさき みよこ)
一貴のクラスメートで、伊織達の友人。ナミや森崎に比べると伊織と行動を共にしているシーンや出番は少ないが、ナミの家での合宿や、卒業旅行には誘われ、頻繁に登場する。
高校卒業後は専門学校に進学し、ヘアースタイルをベリーショートに変えてイメージチェンジした。
木田 茂吉(きだ もきち)
演 - 冨田佳輔
一貴のクラスメート。伊織がアイドルになった途端突然彼女を意識するようになり、そのことで仲間たちから気味悪がられ、卒業旅行のメンバーからも外されてしまう。
田中(たなか)
一貴のクラスメート。メンバーの中では木田と行動を共にすることが多い。

イサイプロ

古川 リエ(ふるかわ リエ)
演 - 安達祐実
イサイプロの社員。伊織の担当マネージャー。伊織と一貴の仲を引き裂くために、2人の交際を厳しく規制し、伊織が一貴に宛てたプレゼントや手紙を内密に処分したりした。
カミノギ イサイ
演 - 堀部圭亮
伊織が尊敬する天才舞台演出家。伊織の演技と将来の為、彼女と別れるよう一貴に迫った。
石川 賛吾(いしかわ さんご)
演 - 荒井敦史
自分の名前を売るため、伊織とのスキャンダルを起こした。

湾田高等学校の教師

竹沢 隆志(たけざわ たかし)
演 - 竹財輝之助
それまで美術を担当していた教師が病気で倒れたため、臨時で一貴達の授業を受け持つことになった造形師。いつきは彼を造形の「師匠」と呼びしたっている。
造形師としての腕は一流で、ハリウッドの大作からのオファーを受け、湾田高校を去った後、アメリカへ旅立つ。
花園 広巳(はなぞの ひろみ)
演 - 宇梶剛士
一貴のクラスの担任。ひげを生やしていることから、生徒達からは「ヒゲミちゃん」の愛称で親しまれている。越苗から想いを寄せられている。

湾田高等学校の生徒

田村 剣助(たむら けんすけ)
演 - 福山翔大
一貴の2年後輩で、泉の元カレ。クラスは1年B組でサッカー部に所属している。ケンカが強い。
泉への想いは本気だったが、女癖が悪く、浮気を繰り返したため泉にフラれてしまう。泉が一貴の事を好きだと知った後もヨリを戻そうと彼女に接近する。

その他

京子(きょうこ)
一貴が高2の夏、伊織、いつき、寺谷と共に行った海で、寺谷がナンパした2人の女の子の内の一人。
寺谷が彼女の友達の友子を狙っていたため、一貴は彼女と行動を共にすることになる。その夜に再び彼女は一貴と二人きりで会うが、伊織の事を忘れられない彼はやはり旅館に帰ることを彼女に告げる。京子は今度どこかで一貴に会ったら本気でアタックすることを宣言して二人は別れたが、その後二人が再会することはなかった。
田中 翔太(たなか しょうた)
演 -
藍子が遠距離恋愛で付き合っていた相手。藍子が彼に会うため秋田に帰ってきた時、彼女に別れを告げる。
鮫島(さめじま) / マリオネット・キング
演 - 水石亜飛夢
当初は湾田高の生徒だったが、女子生徒の着替えを覗いていた事が伊織によって露顕したため退学を余儀なくされる。そのことで伊織を逆恨みし、執拗に付け狙いっていた。写真撮影と称して伊織を廃ビルに誘い出し、暴行を働こうとするが、これは越苗と一貴の活躍によって阻止される。
その後も自らをマリオネット・キングと名乗り、半ば錯乱状態に陥った状態でネットで犯罪予告をした後、三度伊織に襲い掛かろうとする。だがビルの上で一貴と闘い、越苗に習った武術を身に着けた彼のひじ打ちを食らってビルから落下し、動けなくなったところを伊織のガードマンに捕まった。
鮫島という名前はOVA版I"s Pureで初めて明らかになった。

タイトルの由来

タイトルの『I"s』(アイズ)はアルファベットの「I」の複数形からきており、「I」(アイ)達のの物語という意味が込められている[8][9]。このため、恋愛に直接絡む登場人物は一貴(Ichitaka)、伊織(Iori)、いつき(Itsuki)、泉(Izumi)、藍子(アイコ)と全員「アイ」を踏まえた名前になっている。また、この「I」には英語一人称代名詞としての「I」の意味もかけられており、前述した「主人公・一貴1人の視点で物語が進む」事も示している[5]

本来「I」の複数形は「I's」(アイズ)であるが、作者がアメリカ人から「アルファベットに複数形はなく、無理矢理複数形にしても読みは『アイス』になる」との指摘を受けたことにより、現在の形のタイトルが生まれる[9]。この指摘を受けた桂が「アイス」では印象が冷たいとの理由から、「s」に濁点を振って「アイズ」と読ませる事とし、タイトルロゴに見られる様な「s」の真上に点を二つ振る形で表記する事としたからである[9]

この「sの上に点を振る」という表記はテキストでは不可能なため、クォーテーション等で代用される事となるが、命名の経緯からか点が2つ振られてさえいればよく、「I"s」・「I''s」・「I”s」・「I¨s」等と様々な表記が見られる。作者の公式サイト(『I''s』シングルクォーテーション2つ)[10]と集英社の公式サイト(『I"s』ダブルクォーテーション)[11]でさえ異なる表記となっている。さらには作中で伊織が命名したチーム名「チームI's」(こちらはアポストロフィーが1個で正しい)と混同した「I's」で書かれる事も多い他、何も入れない「Is」と言った表記もしばしば使われる。「s」の大小も単行本奥付では大文字、公式サイトでは小文字と曖昧な所があり、インターネット上をはじめ、テキストによる表記方法には激しい揺れが見られる。なお本稿においては『I"s 完全版』の公式サイトに倣い、ダブルクォーテーションと小文字の「s」で統一している。

舞台のモデル

この作品は京王井の頭線沿線が主な舞台となっており、実在する場所が数多く登場する。その殆どは広告や看板まで正確に表現されており、細かいところ(背景に小さく写るだけの物など)まで実在している場合がある。ただし、慰徒寺(『I"s Pure』では慰徒神社)について作者が「実在しないので探さないでください」とコメントしている[12]。また、現在の西永福駅・明大前駅は大規模な改築工事により当時の姿とは大きく異なっている(奇しくも時を同じくして電影少女に登場した三鷹・武蔵境両駅も当時の姿を失っている)。